消防士の仕事に興味がある方の中には、消防士になる方法や試験内容、難易度など、まだ全く分からない人もいると思います。

今回はそんな方に向けて、消防士へなるためのプロセスや試験内容、受験資格などをゼロから説明します。

女性で消防に興味がある方も是非読んでください。

ちなみに私は、政令指定都市の消防局と東京消防庁の大卒区分の試験に合格し、実際に政令指定都市の消防士として働いた経験があります。

目次

  1. 消防士になるには
    • 消防士になるために知っておくべき基礎知識
    • 試験の採用区分
    • 試験の名称・呼び方
    • 受験資格と年齢制限
  2. 消防士採用試験の内容
    • 筆記試験
    • 人物試験
    • 体力試験
    • 実際の試験の内訳例
  3. 消防士試験を受けるための確認事項
    • 試験日(1次試験日)・併願の考え
    • 申し込み方法
    • 難易度・倍率
    • 試験情報の入手方法
  4. 女性が消防士を目指す場合
    • 体力試験や採用区分
  5. 参考になる書籍

1.消防士になるには

1-1消防士になるために知っておくべき基礎知識

消防士になるには市や町、消防組合などの自治体が実施する採用試験に合格する必要があります。

そして、この自治体ごとに設置されている消防の組織を消防本部と呼びます。

単独消防

各消防本部の管轄は、基本的に市町村単位です。

たとえば、仙台市消防局の管轄は仙台市のみで、ここで働く消防士は仙台市の職員になります。

消防組合

一方、小規模な市町村は、単独で消防業務を運営することが難しいため、周辺の市町村同士で協力して、消防組合を組織しています。

たとえば、埼玉東部消防組合消防局は管轄が、加須市、幸手市、久喜市、白岡市、杉戸町、宮代町の6市町からなる消防組合です。

ここで働く消防士は消防組合の職員になります。

業務委託

また、単独で運営している消防本部に、消防業務を委託する市町村もあります。

たとえば、熊本市消防局は熊本市の単独組織ですが、益城町と西原村が消防業務を委託しているので、管轄は熊本市、益城町、西原村の3市町村になります。

ここで働く職員は熊本市の職員になります。

地方公務員

いずれにせよ、消防士は地方公務員になります。

現在、総務省消防庁は消防組織の広域化を推進しているので、今後消防組合が増える可能性があります。

1-2試験の採用区分

消防士の採用試験は主に4つの区分に分かれます。

ただ、すべての消防本部の採用試験で4つの区分に分かれているのではなく、どの採用区分を設けているかは、各消防本部によって違います。

上級(Ⅰ類・Ⅰ種)

大学卒業程度の採用区分です。

大学もしくは同等の学校の卒業を必須にしている消防本部と、そうではない消防本部があります。

学歴を求めない場合は、高卒者でも上級区分の試験を受けることができます。

中級(Ⅱ類・Ⅱ種)

短大・専門学校卒業程度の採用区分です。

中級の区分を設けている消防本部は少ないです。

ない場合は上級や初級の試験を受けることになります。

初級(Ⅲ類・Ⅲ種)

高校卒業程度の採用区分です。

中級区分(Ⅱ類・Ⅱ種)がない場合、初級区分のことをⅡ類やⅡ種と呼ぶ場合もあります。

救急救命士

救急救命士の資格を持った人を対象にした採用区分です。

救急救命士区分以外の採用区分で消防士になった場合でも、配属後に研修を受けて国家試験に合格すれば、救急救命士の資格を取得することができます。

また、救急救命士の資格を持っていなくても救急隊にはなれます。

その他の試験区分

東京消防庁には専門知識を活かした「専門系」という区分もあります。

また、横浜市消防局の大卒区分には「消防(専門)」、神戸市消防局の大卒区分には「消防(航海)」という採用枠もあります。

基本は上級職と初級職

このようにいくつかの採用区分がありますが、上級・初級の2区分での採用が最も一般的です。

また、上級・初級など採用区分を設けずに、一括で採用を行う消防本部もあります。

1-3試験の名称・呼び方

まず前提の知識として、都道府県庁及び政令指定都市の市役所が実施する大卒程度の試験のことを「地方上級」、高卒程度の試験のことを「地方初級」と呼びます。

そして、その他の市町村(町役場と村役場を含む)が実施する大卒程度の試験のことを「市役所上級」と呼びます。

この流れで行くと、その他の市町村の高卒程度試験については「市役所初級」と呼びそうですが、なぜかあまり呼ばれません。

ここでは分かりやすく「市役所初級」とします。

消防官の採用試験についてもこの区分をあてまめることが可能です。

政令指定都市にある消防本部が実施する試験を「地方上級」と「地方初級」、その他の市町村や消防組合が実施する試験を「市役所上級」「市役所初級」と呼ぶこともできます。

ただ、東京消防庁の採用試験のみ、そのまま「東京消防庁Ⅰ類」、「東京消防庁Ⅲ類」などと呼ばれています。

  • 政令市にある消防本部の採用試験
    • 大卒程度:地方上級
    • 高卒程度:地方初級
  • その他の消防本部の採用試験
    • 大卒程度:市役所上級
    • 高卒程度:市役所初級
  • 東京消防庁の採用試験
    • 大卒程度:東京消防庁Ⅰ類
    • 高卒程度:東京消防庁Ⅲ類

1-4受験資格と年齢制限

基本的な受験資格は、採用区分ごとの学歴・年齢、そして日本国籍を有するものです。

また、地方公務員法第16条の欠格条項に該当する人は受験することができません。

以下は札幌市の受験案内から地方公務員法第16条の抜粋です。

  • 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの方
  • 札幌市職員として懲戒免職の処分を受け、その処分の日から2年を経過しない方
  • 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した方

また、救急救命士区分で受験する方は、国家資格が必要となります。

受験資格は各消防本部により若干違うので、各自、志望先の受験案内などで確認してください。

年齢制限

消防士の採用試験を受験できる年齢には制限がありますが、その年齢は消防本部によってバラバラです。

参考にいくつか消防本部の年齢制限を紹介します。

  • 東京消防庁
    • 専門系:29歳まで
    • 大卒程度:22になる年~29歳まで
    • 短大卒程度:20になる年~29歳まで
    • 高卒程度:18になる年~21歳まで
  • 名古屋市消防局
    • 大卒程度:22になる年~30歳まで
    • 高卒程度:18になる年~21歳まで
  • 千葉市消防局
    • 大卒程度:22になる年~28歳まで
    • 高卒程度:18になる年~21歳まで
  • さいたま市消防局
    • 大卒程度:22になる年~27歳まで
    • 大卒程度(救急救命士):22になる年~27歳まで
    • 高卒程度:18になる年~21歳まで
    • 高卒程度(救急救命士):18になる年~21歳まで

大卒程度区分の年齢制限は平均すると27、28歳ですが、中には24歳までしか受験できない消防本部もあります。

2.消防士採用試験の内容

消防の試験では、筆記試験、人物試験、体力試験の3つが実施されます。

それぞれ消防本部によって実施する試験の種類は違うため、代表的な試験科目を紹介します。

  • 筆記試験
    • 教養試験
    • SPI3
    • 論文・作文試験
    • 適性・性格検査
  • 人物試験
    • 個別面接
    • 集団面接
    • 集団討論
  • 体力試験
    • 体力検査
    • 身体検査

2-1筆記試験

教養試験

五択の選択肢から答えを選ぶマークシート方式の筆記試験。

試験時間と問題数は各試験によって違いますが、以下のタイプが多いです。

  • 試験時間150分 / 問題50問
  • 試験時間120分 / 問題40問
  • 試験時間120分 / 問題45問(東京消防庁)

出題される問題の中身ですが、以下のような科目が数問ずつ出題されます。

  •  社会科学
    • 政治、経済、社会
  •  人文科学
    • 日本史、世界史、地理、文学・芸術
  •  自然科学
    • 化学、物理、生物、地学
  •  数的処理
    • 数的推理、判断推理、資料解釈
  •  文章理解
    • 現代文、英文、古文

ほとんど高校までに聞いたことがある科目だと思いますが、数的処理3科目だけは聞き馴染みがないかもしれません。

数的推理と判断推理は算数と数学の中間のようなもので、問題を理解して答えを導くためには思考力を要します。

数的推理の方がより数学的で、判断推理はクイズ的要素もあります。

資料解釈は、問題にグラフや図が書かれており、それについて正しいことを述べている選択肢を選択。

簡単な計算が必要です。

◎実際の問題

東京消防庁Ⅰ類採用試験で実際に出題された「判断推理」の問題です。

ちょうど9Lと5Lが入るポリタンクがそれぞれ1つずつある。これら2つのポリタンクを使い、川からちょうど3Lの水をくみたい。最低何回ポリタンクを使えばよいか。ただし、1つのポリタンクに水を出し入れするごとに1回と数えるものとする。

①6回
②7回
③8回 
④9回 
⑤10回       答え③

SPI3

教養試験の代わりにSPI3を実施する消防本部もあります。

SPI3はリクルート社が実施する基礎能力試験で、教養試験の一般知能分野をより簡単にしたような問題が出題されます。

試験方法は以下の3つに分けることができます。

  • テストセンター:会場受験(PC利用)
  • WEBテスティング:自宅受験(PC利用)
  • ペーパーテスト:会場受験(解答用紙利用)

さらにSPI3では性格検査も実施されます。

◎SPI3性格検査の問題例

下の例題は、リクルート社のホームページ「SPIの性格検査とは?」より抜粋したものです。

以下の質問はあなたの日常の行動や考えにどの程度あてはまりますか。最も近い選択肢を1つ選んでください。

①いろいろなところに出かけるのが好きだ
②何ごとも継続が大切だ
③あまり欲がないほうだ
④立ち直りは早いほうだ
⑤新しいものは何でも試してみたい

選択肢】
 ・あてはまる
 ・どちらかといえばあてはまる
 ・どちらかといえばあてはまらない
 ・あてはまらない

論文・作文試験

出題された課題に対して、文章を組み立てて意見を論述します。

試験時間や文字数は消防本部によってバラバラです。

参考にいくつか紹介します。

  • 東京消防庁
    • Ⅰ類・Ⅱ類:論文試験(90分・800字以上1,200字程度)
    • Ⅲ類:作文試験(90分・800字以上1,200字程度)
  • 広島市消防局
    • Ⅰ種:小論文試験(60分・1,000字程度)
    • Ⅱ種:小論文試験(60分・800字程度)
  • 新潟市消防局
    • 大卒程度:論文試験(60分・1,200字程度)
    • 高卒程度:作文試験(60分・1,200字程度)
◎実際の課題

令和3年度の東京消防庁Ⅰ類試験で。実際に出題された論文課題です。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現が人間社会にどのような影響を与えるのか、あなたの考えを具体的に述べなさい。

ちなみにこの課題は例年と比べ難しいです。

適性検査・性格検査

SPI3で実施される性格検査のようなものや、ひたすら数字を足し合わせたり、重ねられた立方体の数を答えたりする適性検査があります。

適性検査は明確に点数化する消防本部と、点数化はせずに採用する際の判断材料の1つとする消防本部があります。

2-2人物試験

個人面接

消防の面接も一般的な面接試験と同じです。

面接官は3,4人で、試験時間は20~30分程度のところが多いです。

受験者が多い消防本部では、大きい試験会場をパーテーションで区切って、複数あるブースごとにどんどん面接を行う場合もあります。

集団面接

個人で面接を行うのではなく、複数の受験生が一緒に面接試験を受けます。

直接受験生を比較できることや、選考の時間を短縮できることなどから、集団面接を導入している消防本部があります。

ただし、実施しているところは少ないです。

集団討論(グループディスカッション)

複数の受験生を1グループにまとめて、出題されたテーマに対して議論します。

1グループは6~12人程度で、意見の内容、積極性、協調性などが試験官から評価されます。

◎実際のテーマ

令和2年度に松山市消防局で実際に出題されたテーマです。

松山市を「日本一の防災のまち」にするために取り組むべきことは何か。

2-3体力試験

体力検査

消防士の業務に必要な体力があるかを測定。

どの消防本部でも6種目前後の試験が行われます。

握力、上体起こし、持久走・シャトルランが最もメジャーな種目で、ほとんどの消防本部の体力試験で実施されます。

参考に大阪市消防局の体力試験の種目を紹介。

  • 握力
  • 上体起こし
  • 長座体前屈
  • 反復横とび
  • 20mシャトルラン
  • 立ち幅とび

身体検査

消防士として必要な身体条件を満たしているか、健康面に問題ないかなどを検査。

実際に試験会場で検査するパターンと、健康診断書を提出するパターンがあります。

例として、横浜市消防局の身体検査では、胸部X線、血圧、BMI、尿検査、心電図、視力、聴力等の検査が実施されます。

2-4実際の試験の内訳例

実際の採用試験は、これまでに紹介してきた試験科目が全て行われるわけではありません。

各消防本部によって、実施される試験科目は違います。

参考に、試験区分ごとに実際に課される試験の内訳を紹介します。

京都市消防局:大卒程度

  • 1次試験
    • 教養試験、作文試験
  • 2次試験
    • 体力試験、身体検査、個別面接

神戸市消防局:大卒程度(総合)

  • 1次試験
    • 基礎的能力(教養試験)、適性検査
  • 2次試験
    • 個別面接、グループワーク、体力検査
  • 3次試験
    • 個別面接、論文試験、身体検査

川崎市消防局:高卒程度

  • 1次試験
    • 教養試験、体力検査
  • 2次試験
    • 作文試験、身体検査、個別面接

さいたま市消防局:高卒程度&高卒程度救急救命士

  • 1次試験
    • 教養試験、体力検査
  • 2次試験
    • 論作文試験、適性検査、個別面接、集団面接、身体検査

体力検査、身体検査、個別面接は、ほぼ全ての消防本部の試験で実施されます。

3.消防士試験を受けるための確認事項

3-1試験日(1次試験日)・併願の考え

試験日は消防本部によって様々ですが、1次試験はA日程、B日程、C日程で実施する消防本部が多いです(特にC日程)。

  • A日程(6月の後半)
    • 福岡市消防局(大卒程度)
    • 岡山市消防局(大卒程度)など
  • B日程(7月の中旬)
    • 秋田市消防本部(大卒程度)
    • 姫路市消防局(大卒程度)など
  • C日程(9月の後半)
    • 富山市消防局(高卒程度)
    • 北九州市消防局(高卒程度)など

なお、東京消防庁は全ての試験区分を独自日程で実施しています。

  • 東京消防庁の令和3年度の1次試験日
    • Ⅰ類 :5月9日(日)
    • 専門系:5月16日(日)
    • Ⅱ類 :9月5日(日)
    • Ⅲ類 :9月11日(土)

併願しましょう

消防の採用試験は「1か所のみしか受けることができない」なんていう決まりはないため、試験日が被らない限り複数の試験を受けることが可能です。

そのため特別な理由がない限り、複数の試験を受けることをオススメします。

消防士を志望している人の場合、別日程の消防本部、もしくは警察官採用試験を併願する人が多いです。

3-2申し込み方法

以前までは、インターネット・郵送のどちらからでも申し込み可能というスタンスの消防本部が多かったです。

しかし、最近はインターネットによる申し込みが主流で、郵送での申し込みを不可にしている消防本部も増えてきています。

インターネットによる申し込みは、各消防本部のホームページから可能です。

申し込みが完了したら、後日、受験票を各自でダウンロードします。

3-3難易度・倍率

高卒区分の場合、偏差値の高い高校出身の受験者はそれほど多くありません。

そのため、筆記試験で点数を上手く稼げば合格のチャンスがあります。

慶応卒からFラン大まで

また、高卒区分に比べてると大卒区分の方が試験の難易度は高くなります。

大きい消防本部の大卒区分では、国立大や大学院、なかには慶応・早稲田卒の受験生も。

筋肉バカをイメージしがちですが、現在の消防士は文武両道の人が多いです。

もちろん、Fラン大出身もたくさんいるので、勉強次第では誰でもチャンスがあります。

通学・通信・独学

試験に合格するためには、公務員学校への通学、もしくは通信講座、独学の3パターンが考えられますが、いずれの場合でも合格は可能です。

ただ、時間とお金に余裕がある場合は公務員学校や資格スクールへの通学をオススメします。

◎公務員予備校などの通学講座や通信講座については、以下の記事で詳しくまとめています↓

【関連記事】
⇒ 消防士を目指せる予備校!おすすめ14校の料金・特徴を比較してみた

試験の採用倍率

採用倍率は、消防本部、採用区分、年度によって異なります。

毎年倍率が5倍を切るところもあれば、常に10倍を超えるところもあります。

採用倍率の参考として、東京消防庁と静岡市消防局の令和2年度の採用倍率を紹介します。

この倍率は平均的な倍率と言えます。

区分:採用区分
予定:採用予定数
受験:受験者
一合:一次合格者
二受:二次受験者
最合:最終合格者
一倍:一次倍率
二倍:二次倍率
倍率:最終倍率

◎東京消防庁
区分 受験 一合 二受 最合 一倍 二倍 倍率
専門系 34 25 22 4 1.4 5.5 8.5
Ⅰ類1回目 2,976 819 634 437 3.6 1.5 6.8
Ⅰ類2回目 747 449 422 118 1.7 3.6 6.3
Ⅱ類 1,730 651 387 262 2.7 1.5 6.6
Ⅲ類 4,005 966 728 522 4.1 1.4 7.7
◎静岡市消防局
区分 予定 受験 一合 二受 最合 一倍 二倍 倍率
大卒 10 92 26 26 17 3.5 1.5 5.4
短卒 若干 19 8 7 3 2.4 2.3 6.3
高卒 5 64 19 18 9 3.4 2 7.1

3-4試験情報の入手方法

志望先の試験情報は消防署で配布、もしくはホームページからダウンロードできる受験案内で確認することができます。

また、予備校などの通学講座や通信講座を利用することで、学校から試験情報を入手することもできます。

そのほかには、書店で販売されている参考書や、当サイトのような公務員試験の情報を扱っているサイトから情報を仕入れることも可能です。

いずれにしても公務員試験は、情報を多く手に入れることで試験を有利に進めることができるので、勉強と同様に情報収集にも力を入れましょう。

4.女性が消防士を目指す場合

業務の性質上まだまだ少ないですが、近年、女性の消防士も増えています。

体力があれば女性でもポンプ隊(消火隊)の仕事はできますし、救急の現場では、女性の救急隊員が重宝されることも珍しくありません。

また、消防士の仕事は消火・救助・救急だけではなく、火災の原因を調べる火災調査や、建物に消防設備を設置しているか検査をする査察業務など様々な業務があります。

バリバリ体力を必要とする業務ばかりではないので、女性でも十分活躍することは可能。

4-1体力試験や採用区分

体力試験については、男性と同様の採点基準で実施する消防本部と、女性の体力基準で採点する消防本部に分かれます。

また、種目によって基準を分けているところもあります。

さらに、採用区分自体を、男性と女性で分けている消防本部も。

大阪市消防局では、毎年女性消防吏員の採用枠を設けており、採用倍率も例年低いため、女性で消防に興味がある方にはオススメです。

5.参考になる書籍

『消防官試験 早わかりブック』/ 実務教育出版

⇒ 消防官試験 早わかりブック

目次

  • 消防官ここがイイ!
  • 早わかりガイド
  • 教養試験の攻略法
  • 過去問の徹底研究
  • 実力判定&学習法アドバイス
  • 別冊:過去問模試

こちらは、消防官採用試験の概要がまとめられている本です。

試験の流れや出題教科、過去の出題数が載っています。

出題傾向については、東京消防庁Ⅰ類と市役所C日程(大卒程度)について掲載されており、別冊で過去問模試も付いているので重宝します。

『高校卒で受けられる公務員試験 早わかりブック』/ 実務教育出版

⇒ 高校卒で受けられる公務員試験 早わかりブック

高卒区分で試験を受けようと考えている方にはこちらがオススメです。

国家一般職(高卒)、国家一般職(社会人)、地方初級、防衛相Ⅲ種、市役所(9月型)、警察官(9月型)の出題傾向が載っています。