採用試験を受ける上で、志望先の過去の採用倍率を知ることは非常に重要です。

過去数年の採用倍率を見ることで、その消防本部のおおよその倍率、そして1次試験を重要視しているのか、2次試験を重要視しているのかを把握することができます。

ちなみに令和3年度の消防白書によると現在日本に設置されている消防本部の数は724。

今回はその中でも、日本で一番大きな消防組織である東京消防庁と全国に20市ある政令指定都市の消防局、合わせて21消防本部の過去の採用倍率を調べました。

  • 【この記事を書いた人】
    • 政令市の消防士、町役場の行政職員、政令市の行政職員を経験
    • 公務員試験は独学・予備校利用の両方で合格した経験あり
    • YouTube ⇒「3回公務員」

目次

  1. 各消防本部の採用倍率
  2. 採用倍率ランキング
  3. 書籍紹介

1.各消防本部の採用倍率

今回紹介するのは主に大卒程度区分の採用倍率です。

  1. 札幌市消防局
  2. 仙台市消防局
  3. さいたま市消防局
  4. 千葉市消防局
  5. 東京消防庁専門系
  6. 東京消防庁Ⅰ類
  7. 東京消防庁Ⅱ類
  8. 横浜市消防局
  9. 相模原市消防局
  10. 川崎市消防局
  11. 新潟市消防局
  12. 静岡市消防局
  13. 浜松市消防局
  14. 名古屋市消防局
  15. 京都市消防局
  16. 大阪市消防局(男性)
  17. 大阪市消防局(女性)
  18. 堺市消防局
  19. 神戸市消防局
  20. 岡山市消防局
  21. 広島市消防局
  22. 北九州市消防局
  23. 福岡市消防局
  24. 熊本市消防局

※2次試験受験者数のデータがないところは「1次試験合格者数 / 2次試験合格者数」で2次倍率を計算しています。入力ミスがないように心掛けていますが、志望先の数値についてはご自身でもしっかり確認してください。

①札幌市消防局 

政令指定都市の消防局としては日本で一番北に位置しています。

競争倍率は比較的低く、令和元年の試験は3.1倍とかなり低くなりました。

②仙台市消防局 

東北地方で最も大きい消防局です。

例年2次倍率が低い。

③さいたま市消防局 

ここ数年倍率は10倍を切っていましたが、令和3年度に13倍と高倍率になりました。

採用予定数は減少傾向。

④千葉市消防局 

千葉市消防局は例年採用倍率が高く難関です。

しかし、令和3年度は採用予定数が増加した割に受験者数は増えなかったので、倍率がかなり低くなりました。

ここで紹介している採用倍率は、一番代表的な採用区分である「消防士行政」です。

⑤東京消防庁専門系 

東京消防庁専門系の合格者は将来の幹部候補として採用されます。

おそらく給料は日本の消防士の中で最も高いでしょう。

最終倍率はそれほど高くありませんが、消防士の採用試験では珍しく、教養試験だけでなく専門試験も課されます。

1次倍率は低いですが、そのかわり2次倍率が高くなるのが特徴です。

⑥東京消防庁Ⅰ類 

大卒区分である東京消防庁Ⅰ類は年度によって差が大きいですが、基本的に競争倍率は高いです。

例年、年に2回試験が実施され、採用予定数が少ない2回目の倍率はかなり高くなる傾向。

ただ、令和2年度は受験者数の減少で低倍率に。

「日本で一番大きい消防組織だから」、「試験日程が他と被らないから滑り止めとして」理由は様々ですが、日本各地から受験する人が多いのが特徴です。

Ⅰ類1回目

Ⅰ類2回目

⑦東京消防庁Ⅱ類 

東京消防庁Ⅱ類は短大卒程度のためⅠ類より給料は若干低くなりますが、大卒でも受験することができます。

そのため、Ⅰ類で落ちた人がリベンジとして受験する場合も多く、競争倍率は非常に高いです。

平成28年度の受験倍率はなんと39倍です。

⑧横浜市消防局 

横浜市消防局は東京消防庁、大阪市消防局に次ぐ消防本部です。

関東圏の東消・政令市消防局の中では最も採用倍率が低くなる傾向です。

下は消防一般区分の採用倍率。

⑨相模原市消防局 

相模原市消防局の2次倍率は平成30年度から連続して2倍を切っています。

例年、年に2回試験が実施されていましたが、令和2年3年は1回のみ。

⑩川崎市消防局 

川崎市消防局の最終倍率は平成29年度のみ16.4倍と高いですが、平均的には5~8倍とそれほど高くありません。

平均的な採用倍率と言えます。

⑪新潟市消防局 

新潟市消防局の採用区分は採用時期によってAとBに分かれています。

A区分は4月1日もしくは9月1日採用、B区分は9月1日採用と採用時期が違います。

A区分の採用倍率は少し低い程度ですが、B区分はかなり低く、令和2年度は2.0倍という超低倍率でした。

消防士A

消防士B

⑫静岡市消防局 

静岡市消防局の2次倍率は基本的に2倍を超えることがありません。

面接などが苦手な人にはオススメ。

⑬浜松市消防局 

浜松市消防局の1次倍率はかなり低いため、筆記が苦手な人にはオススメ。

ただ、試験は3次試験まであります。

⑭名古屋市消防局 

東京、大阪、横浜に次ぐ規模の大きい消防局です。

採用倍率は10倍を超えたり5倍を切ったりと波があります。

⑮京都市消防局 

採用時期がAとBに分かれており、Bの方が採用時期が早いです。

令和3年度はA区分のみの採用となり倍率が上がりました。

消防士A

消防士B

⑯大阪市消防局(男性) 

西日本でも最も大きい消防局であり、採用時期がⅠとⅡで分かれています。

2次倍率が低いのが特徴です。

消防吏員AⅠ

消防吏員AⅡ

⑰大阪市消防局(女性) 

大阪市消防局の女性採用区分です。

こちらも採用時期がⅠとⅡで分かれています。

採用倍率は例年低いですが、令和3年度はⅠ区分で珍しく10倍を超えました。

消防吏員AⅠ

消防吏員AⅡ

⑱堺市消防局 

堺市消防局は同じ大阪府にある大阪市消防局とは反対に、2次倍率が毎年高いです。

令和元年度を除き、B区分よりA区分の方が倍率は低くなる傾向。

消防士A

消防士B

⑲神戸市消防局 

神戸市消防局の採用倍率は例年低めです。

採用区分は総合、土木、建築など複数分かれていますが、ここでは代表的な採用区分の総合の倍率を掲載しています。

⑳岡山市消防局 

あまり詳しいデータはありません。

令和2年3年とも、採用予定数どおり最終合格者を出しています。

㉑広島市消防局 

中国地方で最も大きい消防局です。

試験は3次試験まであります。

採用倍率は非常に高く、令和3年度は20倍を記録しました。

㉒北九州市消防局 

北九州市消防局の1次倍率は毎年6倍を超えており、東消・政令市消防局の中で、最も高いです。

逆に2次倍率は連続して1.5倍以下となっています。

㉓福岡市消防局 

福岡市消防局は九州で一番大きい消防局。

そのため競争倍率は非常に高いです。

1次、2次に偏らず平均的に高い傾向です。

㉔熊本市消防局 

政令指定都市の中で一番南に位置している消防局です。

採用倍率は基本的に10倍を超えますが、令和3年度は5年ぶりに10倍を切りました。

二次倍率が常に2倍という特徴があります。

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⇒ 消防士の面接試験で実際にあった質問25連発とそのアドバイス

2.採用倍率ランキング

各消防本部採用倍率の平均データをランキングにして紹介します。

1次倍率 

1次試験の平均採用倍率が高い順に掲載しています。

  1. 北九州市消防局・・・:6.7倍
  2. 熊本市消防局・・・・:6.3倍
  3. 千葉市消防局・・・・:6.1倍
  4. 東京消防庁(Ⅱ類)・・:5.3倍
  5. 広島市消防局・・・・:5.1倍
  6. 福岡市消防局・・・・:5.1倍
  7. 東京消防庁(Ⅰ類2回目):4.9倍
  8. 大阪市消防局(男性Ⅰ):4.8倍
  9. 相模原市消防局・・・:4.3倍
  10. 東京消防庁(Ⅰ類1回目):4.1倍
  11. 仙台市消防局・・・・:4.1倍
  12. さいたま市消防局・・:3.8倍
  13. 静岡市消防局・・・・:3.7倍
  14. 大阪市消防局(男性Ⅱ):3.7倍
  15. 川崎市消防局・・・・:3.4倍
  16. 京都市消防局(A)・・:3.3倍
  17. 大阪市消防局(女性Ⅰ):2.9倍
  18. 京都市消防局(B)・・:2.7倍
  19. 横浜市消防局・・・・:2.7倍
  20. 名古屋市消防局・・・:2.6倍
  21. 堺市消防局(B)・・・:2.6倍
  22. 堺市消防局(A)・・・:2.5倍
  23. 札幌市消防局・・・・:2.4倍
  24. 大阪市消防局(女性Ⅱ):2.1倍
  25. 東京消防庁(専門系)・:2.0倍
  26. 神戸市消防局・・・・:2.0倍
  27. 新潟市消防局(A)・・:1.8倍
  28. 浜松市消防局・・・・:1.7倍
  29. 新潟市消防局(B)・・:1.3倍
  30. 岡山市消防局・・・・

北九州、熊本市、千葉市、この3つ消防局の1次倍率は6倍を超えており、筆記試験の難易度がかなり高いと言えます。

ちなみに1次倍率の平均は3.6倍。

最終倍率 

最終的な採用倍率について高い順に掲載しています。

  1. 東京消防庁(Ⅱ類) ・・:21.4倍
  2. 東京消防庁(Ⅰ類2回目):17.9倍
  3. 広島市消防局・・・・:15.7倍
  4. 福岡市消防局・・・・:14.7倍
  5. 千葉市消防局・・・・:12.6倍
  6. 熊本市消防局・・・・:12.5倍
  7. 東京消防庁(Ⅰ類1回目):11.6倍
  8. 京都市消防局(A) ・・:10.0倍
  9. 北九州市消防局・・・:9.9倍
  10. 相模原市消防局・・・:9.4倍
  11. さいたま市消防局・・:9.0倍
  12. 堺市消防局(A) ・・・:8.1倍
  13. 東京消防庁(専門系)・ :7.9倍
  14. 川崎市消防局・・・・:7.9倍
  15. 大阪市消防局(男性Ⅰ):7.8倍
  16. 名古屋市消防局・・・:7.6倍
  17. 仙台市消防局・・・・:7.5倍
  18. 堺市消防局(B) ・・・:7.1倍
  19. 新潟市消防局(A)・:6.3倍
  20. 静岡市消防局・・・・:6.3倍
  21. 京都市消防局(B) ・・:6.3倍
  22. 横浜市消防局・・・・:6.2倍
  23. 岡山市消防局・・・・:6.2倍
  24. 浜松市消防局・・・・:5.9倍
  25. 札幌市消防局・・・・:5.7倍
  26. 大阪市消防局(男性Ⅱ) :5.7倍
  27. 神戸市消防局・・・・:5.2倍
  28. 大阪市消防局(女性Ⅱ) :5.1倍
  29. 大阪市消防局(女性Ⅰ) :3.3倍
  30. 新潟市消防局(B) ・・:3.0倍

採用倍率が高いのは東京消防庁Ⅱ類とⅠ類2回目という結果になりました。

要因としては、東京消防庁Ⅰ類1回目で不合格だった受験生が再度受験するためと思われます。

これを除くと、広島市消防局の採用倍率が最も高いです。

広島市消防局は6年連続して採用者数が6名以下とかなり少ないため、毎年採用倍率が高くなっています。

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⇒【意外と知らない公務員予備校の選び方】押さえるべき基本5ポイント

3.書籍紹介

『消防官になる本 消防官への道を完全収録 / イカロス出版』

⇒ 消防官になる本

目次

  1. 消防が働く世界を知る
  2. 消防の働き方を知る
  3. 消防の職種を知る
  4. 消防のキャリアパス
  5. 消防受験にチャレンジする
  6. 過去の論文試験出題問題
  7. 消防職員採用試験情報&問い合わせ先一覧

主に消防の仕事内容や消防車両、キャリアパスなどが書かれています。

筆記試験の参考書ではなく、基本的な消防の仕事について理解を深めることができる本です。

約130ページ程度でなので読みやすいです。

巻末には東京消防庁と政令指定都市消防局の過去の論作文試験問題が掲載されています。

【消防士】各予備校の料金などを比較! 

消防士を目指す場合、どの公務員予備校を選べばいいか迷いますよね。

以下の記事では公務員予備校10校の料金や特徴、通学はあるのか?通信はあるのか?など分かりやすくまとめています。

⇒ 消防士を目指せる予備校!おすすめ10校の料金・特徴を比較してみた