最近よく聞くスタディングの公務員講座。

いくつかコースがありますが、「警察官」や「消防官」を目指す人に向けたコースも用意されています。

そこで今回は、スタディングの「警察官・消防官合格コース」の内容や評判などについて解説していきます。

スタディングの公務員講座全体の解説は、以下の記事で徹底的におこなっているので(メリット/デメリット等)、合わせて読むことをオススメします。
⇒『スタディング公務員講座は最悪?評判・特徴を元公務員が全部解説』

【この記事を書いた人】
政令市の消防士、政令市・町役場の行政職員を経験
公務員試験は独学・予備校利用両方で合格
YouTube ⇒「3回公務員」

目次

  1. スタディングについて
  2. 選ぶべきコースについて
  3. 料金について
  4. 警察・消防コースの学習内容
  5. 特徴的な内容
  6. 警察・消防コースの合格実績
  7. 警察・消防コースの評判
  8. ほかの予備校との料金比較
  9. ほかの予備校との特徴比較
  10. おわりに

1.スタディングについて

画像引用元:スタディング公式HP

スタディングは、KIYOラーニング株式会社が運営している通信講座に特化したオンライン予備校です。

その講座のひとつに公務員講座があり、さらにその中に、警察官・消防官志望者向けのコースが用意されています。

スタディングの公務員講座は通信講座に特化しているので、好きな時間、好きな場所で学習することが可能。

PCやスマホがあればどこにいても学習できるので、通学や通勤途中に利用するなど、効果的な学習ができます。

さらに、スタディングは問題演習もWeb上で行うことができるのが特徴的。

【関連記事】
⇒ スタディングって大丈夫?運営会社がどんな会社なのかを解説!

2.選ぶべきコースについて

スタディングの公務員講座はいくつかコースが用意されていますが、警察官・消防官を目指す人は以下の4つのコースとオプションから選びましょう。

  1. 警察官・消防官合格コース
  2. 【コーチング対応】 警察官・消防官合格担任フルサポートコース
  3. 地方上級・市役所一般知能速習コース
  4. 冊子版オプション(一般知能対策テキスト)

①警察官・消防官合格コース 

名前のとおり、警察官・消防官を目指す人に特化したコースです。

こういう専門のコースだと、なんとなく安心して身を任せられますよね。

スタディングの公務員講座の中でも新しいコースになります。

警察官と消防官を目指す人はこのコースで間違いなし。

詳しい内容は後述しています。

警察官・消防官合格担任フルサポートコース 

警察官・消防官合格コースにフルサポートが付いた充実のコース。

プラスして以下のサービスを受けることができます。

  • 担任講師カウンセリング
  • 個別学習計画作成
  • 毎月のホームルーム
  • エントリーシート添削無制限
  • 面接練習無制限
  • 質問受付無制限

ただし料金もアップ。

③地方上級・市役所一般知能速習コース 

公務員の教養試験の中でも、一般知能に絞って学習できるコースです。

一般知能とは、数的処理(数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈)と文章理解(現代文・英文)のこと。

コース名は「地方上級・市役所一般知能速習コース」ですが、一般知能は警察官・消防官の採用試験でも当然出題されるで、このコースを選ぶのもありです。

「人文科学や社会科学などは自分で勉強する!」

そんな人は結構いるので意外と需要があるコース。

一般知能だけ通信講座の力を借りたいって人にはオススメです。

④冊子版オプション(一般知能対策テキスト) 

教材はデジタルが基本

基本的に、スタディングの公務員講座はWebで学習を進めていくスタイルです。

教材は全てデジタル。

ただ、中には「紙冊子のテキストも併用して使いたい」と考えている人もいると思います。

そんな人には、「冊子版オプション」がオススメです。

必要ならオプション追加か印刷するか

このオプションを付けると、一般知能5科目(数的数理・判断推理・空間把握・資料解釈・文章理解)の冊子版テキストが送られてきます。

内容としてはWeb学習で使うWebテキストとスマート問題集が製本されたものです。

テキストに書き込みたいという人はこのオプションがマストかも。

ただWebテキストについては、オプションを付けずに自分で印刷するという方法もあります。

【★講座の詳細 or 申し込み★】
⇒ スタディング 公式ホームページ

3.料金について

各コースとオプションの料金は以下のとおりです。

これらの料金は公務員の通信講座の中ではかなり安い価格帯です。

スタディングの通信講座がどのくらい安いか分かるように、ほかの予備校との料金比較については後述しています。

また、ここからさらに割引キャンペーンを実施していることもあるので、気になったら早めに申し込みすることをオススメします。

【★講座の詳細 or 申し込み★】
⇒ スタディング 公式ホームページ

4.警察・消防コースの学習内容

画像引用元:スタディング公式HP

ここでは、上記で説明した4つのコースの中でも「警察官・消防官合格コース」と「警察官・消防官合格担任フルサポートコース」の内容について詳しく説明します。

学習する科目 

「警察官・消防官合格コース」「警察官・消防官合格担任フルサポートコース」で学習できる科目は以下のとおりです。

  • 算数入門講座
  • 数的処理(数的推理・判断推理・空間把握・資料解釈)
  • 文章理解(現代文・英文)
  • 自然科学(生物・地学・化学・物理)
  • 社会科学(法律・政治・経済・社会)
  • 人文科学(日本史・世界史・地理・思想)
  • 時事対策
  • 警察・消防作文対策
  • 警察・消防面接対策

警察や消防の教養試験で出題されるほぼ全ての科目を網羅しています。

重要科目の数的推理は19回も講義を実施。

マイナ―科目の思想についても2回の講義があります。

主な警察・消防の出題科目 

ちなみに警視庁と東京消防庁の教養試験では以下の科目が出題されます。

警視庁(令和4年度受験案内より)

  • 【知能分野】
    文章理解・判断推理・数的処理・資料解釈・図形判断
  • 【知識分野】
    人文科学・社会科学・自然科学
  • 【一般科目】
    国語・英語・数学

東京消防庁(令和4年度受験案内より)

  • 【知能分野】
    文章理解・英文理解・判断推理・空間概念・数的処理・資料解釈
  • 【知識分野】
    人文科学(国語・歴史・地理)
    社会科学(法学・政治・経済・社会事情)
    自然科学(数学・物理・化学・生物)

警視庁だと国語・英語・数学、東京消防庁だと国語・数学がカバーできてませんね。

ただこれらの科目であれば、独学でも十分対応できます。

また、受験Q&Aサービスのチケットも3枚付いているので、3回まで無料で人物試験に関する質問や、公務員全般の相談をすることも可能。

5.特徴的な内容

警察官・消防官コースの中でも以下の3つが特徴的な講座・対策といえます。

①算数入門講座 

意外と忘れている算数

これは地味に嬉しい内容です。

「算数から勉強するの?」って思った方もいるかもしれませんが、意外とみんな初歩的なことを忘れています。

私も公務員を目指した時は、「x?y?方程式?図形の公式?なんだったっけ….」そんなレベルでした。

画像引用元:スタディング公式HP

やはり数年、勉強から離れていると忘れるものです。

いや、ホントに多くの人は忘れていると思いますよ。

恥ずかしがらずに基本から

私と同じように簡単な計算方法を忘れてしまい数的処理に自信がない人は、数的推理や判断推理を解く前に算数入門講座を活用しましょう。

「そんな基本的なこと覚えてるよ!」って人は飛ばせばいいだけ。

ちなみに東京消防庁は、数学の問題がほかの自治体に比べて多いです。

私は知識ほぼゼロの状態から、東京消防庁の合格までたどり着いたので、やればなんとかなります。

②警察・消防作文対策 

コース内容には警察・消防向けの作文対策講座も含まれています。

自分だけでは学習しづらい作文の対策があるのはありがたいですね。

内容は以下のとおり。

  • ガイダンス
  • 作文のイロハ~作成の手順から構成・表現方法まで~
  • 【演習】志望理由・心構え編
  • 【演習】職場改善編
  • 【演習】課題解決編

5つ動画講義で合わせて4時間30分。

注意点としては、「作文対策」となっている点。

志望先の試験が作文試験ではなく論文試験の場合は、論文試験の対策も必要かもしれません。

【関連記事】
⇒【公務員試験の論文】オススメの参考書はこれ!17冊を徹底比較

③警察・消防面接対策 

ボリュームある動画講義

さらに警察・消防向けの面接対策講座も用意されています。

  • 警察・消防試験での人物試験(ES・面接試験)について学ぶ
  • 警察・消防試験に臨むための自己理解
  • 警察・消防職業研究
  • 警察・消防ES対策
  • 面接の基礎とマナー
  • 典型的質問と回答の方向性
  • 面接での印象面のブラッシュアップ
  • +ES添削課題

7つの動画講義で合わせて3時間。

平均すると1つ約50分程度の動画講義なので、そう考えると結構なボリュームですよね。

講義タイトルを見ると、エントリーシート対策から職業研究、質問と回答、印象面のブラッシュアップなど面接対策全般について網羅されているように感じます。

画像引用元:スタディング公式HP

こういう面接対策は、独学ではなかなかできないので価値があると思います。

エントリーシートの添削も

また、動画講義だけでなくエントリーシートの添削サービスも1回付いているのが嬉しい。

自分では完璧だと思った内容でも、他の人から見るとまだ改善の余地があることがほとんど。

添削サービスはぜひ活用してください。

フルサポートコースならエントリーシートの添削が無制限。

④その他の内容 

上記のほかにも、以下のような内容がコースに含まれています。

スタートアップガイド、公務員試験合格戦略セミナー、スマート問題集、トレーニング問題集、実力テスト、就活動画コンテンツetc

就活動画コンテンツは、訪問先でのマナーや敬語の基本など、内定をもらった後にも役立ちそうな内容が収録されています。

警察・消防は現場仕事のイメージですが、意外と接遇は求められられるので後々も役に立つかも。

ただ、現場にいると名刺交換する機会は滅多にない。

6.警察・消防コースの合格実績

合格者数合・格率の公表なし 

スタディングの公務員講座は、通信講座という性質上、合格者や合格率は公表していません。

というより通学の公務員予備校を含めて、合格率を出しているの予備校はほとんどないです。

ただ、スタディング受講生の内定先についてはいくつか紹介されています。

警視庁、北海道警察、兵庫県警察、愛媛県警、東京消防庁、名古屋市(消防)など

警視庁、東京消防庁に限らず地方の警察官・消防官の採用試験でも合格者を出しています。

警察官・消防官コースは新しい 

そして実は、スタディングの「警察官・消防官合格コース」が開講したのは、2021年の1月。

2021年の公務員試験を受けた受講者が1期生という感じで、比較的新しい講座です。

  • 2021年度受験:1期生
  • 2022年度受験:2期生
  • 2023年度受験:3期生

ですが先述したとおり、2021年の1月に開講していきなり2021年度から内定者を複数出しています。

今後は受講者数が増えるとともに、内定先もどんどん増えていくことが予想できます。

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⇒ スタディング 公式ホームページ

7.警察・消防コースの評判

スタディングの公務員講座は比較的新しい講座なので、口コミはまだあまりありません。

ここではスタディングの公式HPに掲載されている、合格者の体験談いくつか抜粋しています。

合格体験談 

警視庁Ⅰ類:Rさん

” 勉強が苦手な私ですが、スタディングアプリを利用することにより、効率的に勉強を進められました。
スタディングアプリの良いところは何度でも自分が復習したいときに見られることと、出やすいところがまとめられているため点数アップに繋がると思います。”

東京消防庁Ⅰ類:Tさん

” スタディングの動画授業では、非常に分かりやすく問題が解説されており、効率よく解く解き方や、よりわかりやすく解く方法など、とても使い勝手が良かったです。
また、スタディングの動画は短く、通勤時間やスキマ時間などで使用することができ、そこも非常に役立ちました。”

兵庫県警:Kさん

” 今までは参考書を解いていたのですが、似たような問題ばかりで、通勤・通学の合間に出来ることもなかったです。
この講座には動画があったので、通勤の合間に見て(1.5倍速)勉強をしました。
ダウンロードなのでネットが繋がらないところでも勉強できたのですごく便利でした。
1次の対策はたくさん解いて傾向を頭に記憶させるしかないので、問題が沢山用意してあるという点でもこの講座はすごく便利でした。”

名古屋市役所(消防):Sさん

” 判断推理や数的推理などは、自分で買った問題集を何度も解き、定着させていった。
その他の理科や社会など焦点を絞って勉強していくものは独学だときついものがあるのでスタディングの講座を受けて勉強した。
そうしていくと名古屋市役所、安城市役所両方合格することができた。”

スキマ時間にも学習できるところが人気のようですね。

また、独学の人がスタディングの公務員講座を併用するという活用方法もあるようです。

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8.ほかの予備校との料金比較

公務員予備校12校を比較 

スタディングの「警察官・消防官合格コース」と、ほかの公務員予備校(通信講座) との料金を比較しています。

警察官・消防官向けのコースがある予備校はその料金を、警察・消防コースがない予備校は教養科目を取り扱っているコースの料金を掲載しています。

  • フォーサイト :約2万円
  • ユーキャン  :約6万円:○
  • 東京アカデミー:約6万円:
  • スタディング :約7万円:○
  • 資格の大原  :約9万円:○
  • アガルート  :約12万円
  • 伊藤塾    :約17万円
  • EYE     :約18万円
  • クレアール  :約19万円:○
  • LEC     :約22万円:○
  • TAC     :約25万円:○
  • 大栄     :約30万円

○が付いているのが警察官・消防官向けのコースがある公務員予備校。

7校が取り扱っています。

財布に優しい 

ほかの通信講座と比較してみても、スタディングの料金はかなり安いことが分かると思います。

高価格帯の大栄と比べると4分の1以下ですね。

フルサポートコースでも約14万円なので平均か平均よりやや安い価格。

料金の安さはスタディングの強みでもあります。

あまりお金をかけられない人にとっては助かる金額。

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9.ほかの予備校との特徴比較

上記の各予備校のうち、スタディングと価格帯が近い5つの予備校について特徴を比較しています。

  • ⇒ ユーキャン
    ・警察/消防コース:有
    ・紙冊子のテキストが中心
    ・漢字ドリルが付いている
  • ⇒ 東京アカデミー
    ・警察/消防コース:有
    ・面接練習1回無料
    ・模試の受験料無料
  • ⇒ スタディング
    ・警察/消防コース:有
    ・学習ツールの機能がかなり優れている
    ・問題演習もアプリやWebで可能
    ・算数の講義もある
  • ⇒ 大原
    ・警察/消防コース:有
    ・Web+テキストとテキストのみの2種類
    ・通信講座だけでなく映像通学講座もあり
  • ⇒ アガルート
    ・警察/消防コース:無
    ・論文添削5回付き
    ・毎月1回定期カウンセリング可能

この中で、アガルート以外の予備校の講座には警察官・消防官コースがあります。

最安で選べばユーキャン。

公務員予備校として大手なのは大原と東京アカデミー。

そして勢いがあるのがスタディングとアガルートです。

スタディングのフルサポートコースなら価格も上がりますが、その分サービス内容も充実。

10.おわりに

予備校に頼り過ぎるな 

スタディングの「警察官・消防官合格コース」について解説してきました。

通信講座を活用して費用をあまりかけずに警察官や消防官を目指したい方にとっては、スタディングは良い選択肢だと思います。

ただ、スタディングに限らず試験勉強は予備校に頼り過ぎるのではなく、足りないと思った部分は自分で教材を買い足すなど、主体的に考えて行動することが大事です。

受け身じゃだめです。

以下の記事では、スタディングの学習の流れやメリット、デメリットなど講座内容について、さらに詳しく解説しています。
⇒『スタディング公務員講座は最悪?評判・特徴を元公務員が全部解説』

申し込む場合 

支払方法は以下の6つから選ぶことができるのでかなり融通が利きます。

クレジットカード、コンビニ支払い、ペイジー支払い、銀行振込、ローン、後払い

分割払いもできるので、まとまったお金がなくても大丈夫。

公務員になれば簡単に返せます。

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