警察官になるには、各警察本部が実施する採用試験に合格する必要があります。

採用試験といっても、各警察本部によって実施する試験内容はバラバラで、いろんな種類の試験があります。

今回は各警察本部ごとに、どの試験種類が実施されるのか分かりやすく一覧にまとめました。

なお、この記事では大卒程度一般枠の試験内容をまとめていますが、高卒程度試験も似たような内容になるので参考にしてください。

目次

  1. 試験の種類
  2. 47警察本部の試験内容一覧表
  3. まとめ

1.試験の種類

警察官の採用試験では、主に以下のような試験が実施されます。

  1. 教養試験
  2. 論文(作文)試験
  3. 適性検査
  4. 身体検査・体格検査
  5. 体力検査
  6. 集団討論
  7. 集団面接
  8. 個別面接

①教養試験

マークシートを塗りつぶす五肢択一式の筆記試験です。

2時間で50問を解くパターンが一般的です。

数的推理、文章理解、政治、世界史、生物、その他たくさんの科目が出題されます。

②論文(作文)試験

大卒程度が論文試験、高卒程度が作文試験の場合が多いです。

制限時間は60~90分と実施する警察本部によって差があり、文字数も800字程度、700~900字、1000字以内など様々です。

③適性検査

素質や性格が警察官として適正かどうか調べる検査です。

実施機関によって適性検査のタイプは違いますが、全ての警察本部で実施されています。

たとえば、質問に「はい」「いいえ」「わからない」で回答するものや、数字をひたすら足し合わせていくものがあります。

④身体検査・体格検査

職務に支障をきたす疾患がないかなど、体の検査を行います。

身長、体重、視力、色覚、胸部疾患、血圧、聴力等。

何か身体的なことで心配がある場合は、受験する前に電話で確認しておきましょう。

⑤体力検査

5種目前後の体力検査を実施するところが多いです。

主な種目は、腕立て伏せ、反復横跳び、握力、上体起こし、スクワット、シャトルラン、立ち幅跳び、バーピーテストなど。

体力検査を点数化する警察本部と、基準をクリアしたかどうか合否だけを判定する警察本部に分かれます。

⑥集団討論

集団討論は受験者数名が1グループとなり、与えられた課題についてグループで討論を行います。

積極性や協調性、出したアイデアなど総合的に評価されます。

⑦集団面接

面接試験を複数の受験者で同時に行います。

一つの同じ質問に順番に答えていくパターンが多いです。

まとめて面接試験を行うので、1人当たりの持ち時間は自ずと短くなります。

⑧個別面接

集団面接とは違い、1人で臨む面接です。

試験の中で、この個別面接の評価配点を最も高く設定している警察本部がほとんどです。

2.47警察本部の試験内容一覧表

各都道府県警の試験内容を地方ごとにまとめています。

内容は令和3年度の各警察本部の受験案内に基いています。

表では以下のように試験名を省略。

  • 教養試験    ⇒ 教養
  • 論文・作文試験 ⇒ 論作
  • 適性検査    ⇒ 適性
  • 身体・体格検査 ⇒ 身体
  • 体力検査    ⇒ 体力
  • 集団討論    ⇒ 討論
  • 集団面接    ⇒ 集面
  • 個別面接    ⇒ 個面
  • その他の試験  ⇒ 他

北海道・東北

岩手県警では、1次試験と2次試験でそれぞれ適性検査が行われますが、共に2次試験の結果に反映されます。

また、北海道・東北地方では青森県警のみが集団面接を実施しています。

関東・甲信越

※1 群馬県警では、個別面接時に約1分間の自己PRタイムというものがあります。

※2 警視庁では1次の筆記試験で記述の国語試験があります。

東海・北陸

東海・北陸地方では唯一、富山県警が個別面接を2回実施します。

また、東海地方では他と比べて、集団討論を行う県警が多いです。

近畿

兵庫県警の試験は、1次で教養試験、論文試験、適性検査、2次で身体検査、体力検査、適性検査、集団面接、個別面接が行われるなどボリュームがかなりあります。

三重県警は、全47都道府県警の中で唯一、体力検査を実施してないレアな県警です。

※3 大阪府警では、エントリーシートも1次試験の評価対象になります。

中国・四国

※4 香川県警の2次試験では、個別面接と自己PR面接の2種目が行われます。

さらに1次試験では、対象者に対し集団面接も実施されるため、合わせて3回面接を受けることになります。

九州・沖縄

大分県警と沖縄県警では、体力試験が2回に分けて実施されます。

大分県警では、20mシャトルランのみ2次試験、沖縄県警では20mシャトルランのみ1次試験で行われます。

3.まとめ

各警察本部の試験内容を一覧にして紹介しました。

試験内容に特徴があった県警は以下のとおり。

  • 体力試験がない県警
    • 三重県警
  • 人物試験が多い県警
    • 富山県警(集団討論1回、個別面接2回)
    • 香川県警(集団面接1回、個別面接2回)

また、約半数に当たる25の都道府県警では、人物試験が個別面接1回のみでした。

体力に不安がある人は三重県警、コミュ力に自信がある人は富山県警・香川県警など、自分のスペックに合わせて志望先を検討してみてはいかがでしょうか。

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