消防士を目指す場合、いつから公務員予備校に入ればいいか分からない人もいると思います。
予備校に入るのが遅れて試験に間に合わなかったら嫌ですよね。
そこで今回は予備校に入る時期について解説します。
【この記事を書いた人】
・政令市の消防士と行政職、町役場を経験
・公務員試験は独学・予備校両方で合格を経験
・YouTube ⇒ ハチサン公務員
★目次
- 消防の受験スケジュールと年
- 予備校に入る年
- 入る時期は他要因にも左右される
- 具体的に予備校に入る時期
- まとめ
この記事を読んでいつから予備校に入ればいいが分かったら、以下の記事も参考にしてください。
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1.消防の受験スケジュールと年
♦日程
まず主な消防本部の採用試験がいつ頃実施されるのか把握しておきましょう。
採用試験の日程は消防本部によって様々ですが、主に以下の時期に集中。
■東京消防庁
- 東京消防庁専門系
⇒ 4月下旬~5月中旬 - 東京消防庁Ⅰ類(1回目)
⇒ 5月上旬~下旬 - 東京消防庁Ⅰ類(2回目)
⇒ 8月下旬~9月下旬 - 東京消防庁Ⅱ類
⇒ 8月下旬~9月上旬 - 東京消防庁Ⅲ類
⇒ 9月上旬~中旬
東京消防庁Ⅰ類は大卒程度、Ⅱ類は短大・専門卒程度、Ⅲ類は高卒程度のことを指します。
■その他の消防本部
- 大卒消防
⇒ 6月下旬、9月中旬 - 高卒消防
⇒ 9月中旬、9月下旬
このように東京消防庁以外の消防本部は6月と9月に多くの消防本部の採用試験が固まっています。
♦受験する年
次に受験する年ですが、高校生であれば高校3年生、大学生であれば大学4年生で受験することになります。
そうなると大学3年生では受験できないの?という疑問を持つ人もいるでしょう。
消防士の採用試験は年齢制限があり、多くの消防本部の採用試験では大学3年生の年に大卒区分を受験することは難しいです。
当然ですが既卒者であれば学年等を気にする必要はないので、年齢制限の範囲内であれば毎年受験が可能です。
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⇒ 消防士の採用試験の日程一覧 主要な消防局70連発 令和5年度参考
2.予備校に入る年
♦必ず早く入らなくてもいい
ではいつから消防士の予備校に入ればいいかなんですが、これはどのくらい勉強時間を確保できるかという観点から考えた方がいいです。
例えば大卒区分の試験を受けるとして、大学1年生から少しずつ予備校で勉強していた場合と、大学3年生から集中的に勉強した場合で、総勉強時間が同じであればほとんど実力の差は生じません。
むしろ、薄く長く勉強していると最初に覚えた内容を忘れてしまうかも。
極端な話、大学1年生の4月から大学4年生の6月まで毎日30分勉強するよりも、大学4年生の4月から大学4年生の6月まで毎日8時間勉強した方が総勉強量が多く合格する可能性は高いと言えます。
- 30日×39か月×30分=35,100分
- 30日×3カ月×480分=43,200分
なので短期間でも勉強時間を十分確保できるのであれば、必ずしも早期に予備校に入る必要はないです。
♦大学3年(高校2年)から入るのがバランスいい
早くから対策しておこうと思って、大学1年生(高校1年生)から公務員予備校に入って勉強を開始すると、勉強が長引いてだれる可能性があります。
逆に、後から勉強時間が確保できるからと言って大学4年生(高校3年生)から勉強を始めると、なんだかんだで想定していたほど勉強時間を確保できないという危険性もあります。
授業が忙しくなった、卒論が終わらない、バイトが忙しくなった、部活が引退できないなど。
そう考えると大卒程度区分の消防士試験を受ける場合は大学3年生から、高卒区分を受ける場合2年生から公務員予備校に入るのがよさそうです。
♦自分の場合
ちなみに私の場合、消防士を目指すのが遅かったこともあって大学4年生の10月中旬から公務員予備校に入り、そのまま大学を卒業しました。
土日も含めて平均すると毎日約6時間の勉強を翌年6月まで予備校で継続。
つまり、予備校に入って約1,500時間勉強したことになります(十分過ぎた)。
その甲斐あって、東京消防庁Ⅰ類と政令市の消防局から内定をもらうことが出来ました。
3.入る時期は他要因にも左右される
♦自分は頭がいい?悪い?
■基礎学力は人それぞれ
消防士採用試験に挑む受験者の学力は千差万別です。
大卒区分であれば、Fラン大にギリギリ入学できたようなレベルの人から慶応卒の人まで様々な人が受験します。
高校生の受験者のレベルもさまざま。
したがって、頭が悪い人は普通の人より当然勉強時間を増やす必要がありますし、頭がいい人はほどほどの勉強時間でも合格します。
つまり、さっき示した公務員予備校に入る年はあくまで目安に過ぎません。
■期間じゃなくて時間で考える
そして、勉強期間が大事なのではなく勉強時間が大事です。
例えば、同じ時期に公務員予備校に入っても毎日の勉強時間が3時間の人と5時間の人ではどんどん差は開くでしょう。
たまに、消防士になるには1,000時間程度の勉強が必要という話を聞きますが、それに明確な根拠はありません。
早稲田の学生なら1,000時間も要りませんし、Fラン大にギリで受かった人は1,000時間じゃ絶対に足りないです。
♦志望先の難易度は?
そして厳密に言うと、必要な勉強量は受験先の消防本部の難易度にも左右されます。
難易度が高い消防本部の試験では、それに伴って試験で高い点数が求められます。
例えば、広島市消防局大卒区分の採用倍率は平均約16倍ですが、名古屋市消防局大卒区分の平均倍率は約5倍です。
この2つには採用倍率に10倍以上の開きがあります。
広島市消防局を受験する場合の方が、勉強時間をより多く確保しなければならないのは言うまでもありません。
そう考えると、志望先の難易度によっては公務員予備校に早めに入る必要があるかもしれません。
【関連記事】
⇒ 消防士の採用倍率はどのくらい?【東京消防庁・政令指定都市消防局】
4.具体的に予備校に入る時期
♦あくまで目安
ただ、それでも具体的にいつから、何月から消防士の予備校に入ればいいのか気になる人もいると思うので、目安を示したいと思います。
大卒区分(6月を想定)の場合、学力に自信がなかったり受験先の難易度が高い場合は、3年生の4月から予備校に入る。
学力に自信があったり、難易度がそれほど高くない場合は3年生の1月(4年生になる年の1月)から予備校入る。
高卒区分(9月を想定)の場合は早くて2年生の10月、遅くて3年生の4月から予備校に入る。
- 大卒(6月受験)
・早くて大学3年の4月(15カ月間)
・遅くて大学3年の1月(6カ月間) - 高卒(9月受)
・早くて高校2年の10月(12か月間)
・遅くて高校3年の4月(6カ月間)
これを指標に。
♦いろんな試験対策を
この間に、教養試験、論作文試験、面接試験対策を行う必要があります。
また、消防士の採用試験なので当然体力試験もあります。
体力試験の配点は各消防本部によって違い、筆記試験の方を重要視している消防本部は多いです。
とはいえ体を鍛えるのも忘れないように。
それと筆記試験のことばかり考えすぎて、人物試験対策を疎かにしないように。
人物試験こそ予備校を活用しましょう。
♦公務員予備校のカリキュラムも確認
通信の公務員予備校であれば入る時期はあまり気にする必要がありませんが、通学の場合、あらかじめカリキュラムが決まっていることが多いです。
そういう場合は、講座が一からスタートする時期に合わせて公務員予備校に入った方がいいです。
途中の月から予備校に入ると授業が進んでおり、最初の部分が分からないなんてことになります。
通学で公務員予備校を考える場合は、いつから講座がスタートするのか把握をしましょう。
2年間のロングコースなど長期講座を設けている公務員予備校もあります。
5.まとめ
消防士を目指す場合の公務員予備校に入る時期について紹介しました。
記事でも述べたように、どのくらい勉強したかが重要です。
また、個人差があるので自分のレベルを見極めて学習を進めていってください。
頭が良い人が「500時間で合格した」と言っているのを聞いて、頭が悪い人がマネして500時間だけ勉強しても合格なんてできませんよね。
いつから予備校に入ればいいか、どれくらい勉強すればいいか、自分の環境や実力に落とし込んで考えてみてください。
♦【消防士】各予備校の料金などを比較!
以下の記事では消防士を目指せる公務員予備校14校の料金や特徴、通学はあるのか?通信はあるのか?など分かりやすくまとめています。
予備校に入る時期を決めたら次は予備校選び。