公務員を目指そうと思った場合、まずどうやって学習していこうか迷いますよね。
独学、予備校への通学、通信講座、学習方法は様々あります。
その中で、今回はSMART合格講座の公務員通信講座について、メリットやデメリットを挙げながら詳しく紹介していきます。
他社との比較もしているので是非参考にしてみてください。
- 【この記事を書いた人】
- 政令市の消防士、町役場の行政職員、政令市の行政職員を経験
- 公務員試験は独学・予備校利用の両方で合格した経験あり
- YouTube ⇒「3回公務員」
★目次
- SMART合格講座とは
- SMART合格講座のメリット
- SMART合格講座のデメリット
- 評判・口コミ
- ほかの公務員通信講座との比較
- SMART合格講座はこんな人にオススメ
1.SMART合格講座とは

♦全日本情報学習振興協会が運営
「SMART合格講座」と聞いても聞き慣れない人が多いと思うので、まず簡単に紹介。
SMART合格講座とは、全日本情報学習振興協会が運営している、通信に特化した学習講座です。
前身である全日本情報教育検定協会が平成6年に設立され、現在、検定試験の開催や出版物の刊行、講習会の実施、通信講座の開講などを主な事業としています。
公務員講座はSMART合格講座の中のひとつで、そのほか、行政書士や社会保険労務士、ITパスポートなど各種講座を開講しています。
大手と比べると知名度は低くなりますね。
■学習スタイル
一般的な通信講座の学習方法としては動画講義中心、冊子テキスト中心の2通りありますが、SMART合格講座は、前者の動画講義中心の学習スタイルになります。
むしろ、冊子のテキストはなく完全動画講義です。

ほかの資格スクールでも、動画講義中心のスタイルは増えていますが、完全に冊子のテキストを省いた公務員講座は、まだまだ少ないです。
♦公務員講座のコースと料金
SMART合格講座の中で、公務員試験に関連のある講座と料金は以下のとおりです。
料金はかなり安いです。
- 国家公務員 総合職(法律区分)
- 14,000円 (税込) ⇒ 割引あり
- 国家公務員 一般職(行政)
- 14,000円 (税込) ⇒ 割引あり
- 地方公務員上級・東京都職員
- 現時点でまだ準備中
- SPIテスト対策
- 13,200円 (税込) ⇒ 割引あり
料金については、下の章で詳しく解説します。
現在は、国家総合職と国家一般職の2つ、そしてSPIテスト対策が開講されており、講座の種類は少なめです。
地方上級コースについては、まだ準備中みたいなのでいずれ開講するかもしれません。
【公式HPから講座を申し込む】
⇒ SMART合格講座
2.SMART合格講座のメリット

次に、SMART合格講座を選んだ場合のメリットを4点お伝えします。
- 料金が安い
- 簡単に始められ、どこでも学習できる
- 使い勝手のいい動画教材
- SPIの対策ができる
♦メリット①:料金が安い
なんと言っても一番のメリットは料金の安さです。
公務員の通信講座は安くても数万円、高いところだと20万円ほどかかる場合もあります。
しかし、SMART合格講座であれば国家総合職講座、国家一般職講座ともに14,000円しかかかりません。
■1万円を切ることも
もちろん20万円かかる講座とは、講座内容のボリュームが違いますが、独学が不安だけど高額な講座費用の捻出ができない人には嬉しい価格帯ですね。
しかも、時期によっては講座料金がさらに値下げされており、1万円を切ることもあります。
1日、2日アルバイトすれば稼げる金額なので、かなり懐に優しいです。
他社との料金比較は後述しています。
また、学習する科目が少ないことなどが安さの要因ですが、それについても後述しています。
どちらかというとコースというより単科講座に近い感じ。
【関連記事】
⇒ 東京アカデミー公務員講座の料金解説!各コースの金額を紹介!
♦メリット②:簡単に始められ、どこでも学習できる
■申し込みと学習開始が楽
公務員講座に申し込む場合、予備校であれば校舎での手続き、通信講座であればテキストが送られてくるのを待つなど、意外と時間と手間が掛かります。
一方、SMART合格講座であれば、簡単に通信講座の受講を開始することが可能。
SMART合格講座のホームページから希望の講座を選択し、必要事項を入力後、申し込みの送信ボタンをクリック。
その後、IDとパスワードが発行されるとすぐに学習が開始できます。
クレジットカード払いなので、振り込みに行く手間もかかりません。
■学習場所と時間が自由
また、講座はすべて動画講義なので、ネット環境が整っていれば、自宅、外出先、図書館など、自由な場所で好きな時間に学習が可能です。
通勤・通学時間に動画を視聴する人も多いようです。
もちろんスマホだけでなく、タブレット端末やパソコンでも学習できます。
■お試しで無料視聴可能
講座を申込もうか迷った場合は、メールアドレスとパスワードを送信することで、講座の各動画を1分程度、無料で視聴することができます。
私は登録しても、電話やメールでの勧誘は一切ありませんでした。
そういう勧誘が煩わしい人には安心です。
ちなみに公務員講座だけでなく、開講されているほとんどの講座を無料で視聴できるみたいです。
しかも無料で視聴できる期間が長く、いつでも視聴できます。
♦メリット③:使い勝手のいい動画教材
■1単元がコンパクト
公務員試験の内容は、難しい範囲もたくさんあり、集中力を維持することは大変です。
予備校の通信講座の中には、2時間ぶっ続けで動画を配信するところもあるので、そういった講義を受講し続けると脳みそが疲れ果てることも。
それに比べて、SMART合格講座の動画講義は、1単元が5~15分程度に分割されています。
そのため、集中力を切らさず学習に取り組むことができますし、スキマ時間も有効活用できます。
動画自体もYouTubeのような外観なので操作は簡単です。
■便利機能
一度見た動画は、学習単元の一覧にチェックマークが付くため、進捗状況を簡単に管理することができます。
また、個人的に復習したいと思った単元にもチェックマークを入れることができるため、後から復習がしやすいです。

さらに動画の下には、講義の内容がテキストで表示されており、文字で見たい人にはありがたい作り。
何か思ついたことは、メモを入力して記録しておくこともできます。
料金は安いけど機能は充実していますね。
♦メリット④:SPIの対策ができる
公務員講座とは別に、SMART合格講座ではSPIテスト対策も開講されています。
近年、受験のしやすさから、地方公務員試験を中心に、筆記試験でSPIを導入する自治体が増えてきています。
特に市町村役場が多いですね。
SPIについても、高得点を狙うには事前対策が必要ですが、公務員予備校や資格スクールでは公務員講座はあっても、SPI対策講座を設けているところはまだ少ないです。
■SPIに特化した講座
そんな中、SMART合格講座のSPIテスト対策では、非言語分野、言語分野合わせて約10時間分のオンライン講義を視聴することができます。
いくつかピックアップすると以下のような内容が収録されています。
- 非言語分野
- 1章:SPIとは
- 5章:鶴亀算②
- 10章:食塩水②
- 15章:集合
- 20章:推理④(論理・対応関係)
- 25章:物流
- 30章:旅人算
- 35章:年齢算
- 言語分野
- 1章:熟語の成り立ち
- 2章:同義語・反義語(同意語)
- 3章:敬語
- 4章:文法
- 5章:二語の関係
- 6章:文章整序
SPIテスト対策も、動画の下にはテキストで学習内容が表示されています。
もともと13,200円と料金が安いSPIテスト対策講座ですが、もしもキャンペーン中であれば税込8,000円を切ることもあります。
講師は学習院大学卒業で、行政書士事務所も経営されている村井基先生です。
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⇒ SMART合格講座
3.SMART合格講座のデメリット

次に、メリットだけでなく、デメリットも紹介していきます。
- 講座の科目が少ない
- 公務員試験に特化していない
- 筆記試験以外の対策はない
- 質問・回答サポートはない
♦デメリット①:講座の科目が少ない
公務員試験の試験範囲はかなり広く、教養試験、専門試験それぞれ10科目以上が出題されます。
しかし、SMART合格講座で現在開講されている講座は、国家総合職と国家一般職の2講座ですが、ともに収録されている科目は少ないです。
対応科目はそれぞれ以下のとおりで、特に国家総合職講座の方は少ないです。
- 国家総合職
- 憲法、民法、行政法
- 国家一般職
- 憲法、行政法、民法、一般知識、数的推理
このようにSAMRT合格講座では、出題数の多い科目に絞って動画を提供しています。
したがって、SMART合格講座の利用方法としては、この公務員講座にすべて身を委ねるのではなく、独学者がスポット的に頻出科目の学習に活用する、といった方法が適切かもしれません。
そのおかげで、料金も低価格を実現しています。
ただ、動画の総時間は国家総合職講座で約15時間、国家一般職講座で約36時間と、しっかりとしたボリュームになっています。
♦デメリット②:公務員試験に特化していない
上記の対応科目のうち、憲法、民法、行政法の動画は公務員試験に特化したものではありません。
これらの科目は、公務員試験と試験内容が似ている、行政書士試験の対策講座と併用したものになっています。
そのため、動画の初っ端から、「行政書士試験スマート合格講座」というテロップの表示が。
中身は公務員試験に対応しているとしても、テロップぐらいは変えてほしいものです。
ちなみ、現在確認した段階で、憲法19本、行政法42本、民法30本の動画が収録されています。
♦デメリット③:筆記試験以外の対策はない
SMART合格講座の公務員講座は、あくまで筆記試験対策のための講座です。
動画講義内で、特に面接についての指導はありません。
したがって、面接や集団討論など人物試験対策は別途、自身で行っていく必要があります。
まあ、この低価格帯でそこまで備わっていると逆にビックリしますが。
■大学やジョブカフェの利用を
マナーなどの基本的な知識は参考書などで学ぶことができますが、本気で合格を目指すのであれば、模擬面接や模擬集団討論は、事前に必ず受けておきたいところです。
もちろん対処法はあります。
それは、出身大学の就職課や各都道府県のジョブカフェ(呼称は様々)を利用することです。
模擬面接などを行ってもらえることが多いので、一度確認してみるといいかもしれません。
♦デメリット④:質問・回答サポートはない
問題を解いていったり講義を視聴していくと、よく分からない部分に遭遇することがあるかもしれません。
そんなとき、ある程度費用のかかる予備校や資格スクールの公務員講座であれば、分からない部分を質問して、回答サポートが付いている場合が多いです。
一方、SMART合格講座ではそういった疑問に回答してくれるサポートは付いていません。
動画講義はすべて自己解決していく必要があります。
■代わりにインターネットを活用
やはり、SMART合格講座は独学プラスαの位置付けと考えた方が良さそう。
ただ、完全に質問NGかどうかは不明です。
また、分からない部分は、インターネットの質問サイトで質問するという方法もあります。
私はたまに、インターネットで質問していました。
4.評判・口コミ

評判や口コミついては、あまりありませんでしたが、
「サンプル動画を無料で視聴できてよかった」
「黒板への板書ではなく、モニターに映し出されるので見やすい」
という意見がありました。
法律科目の講師の方は、大学での公務員講座や東進ハイスクールでの指導歴など豊富にあるようです。
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5.ほかの公務員通信講座との比較

ここではいくつかの予備校・資格スクールの通信講座と、料金及び特徴を比較していきます。
SMART合格講座以外にも気になる資格スクールがあれば、下のリンクから資料請求や講座の申し込みなどが可能です。
♦料金比較
まず、料金の比較をしていきます。
各予備校いろんなコースがあるので、ここでは最も一般的なコースである国家一般職・地方上級程度を目指すコースをピックアップして比較。
SMART合格講座の場合は、「国家公務員 一般職(行政)コース」をピックアップ。
それぞれサービス内容が違うので、完璧な比較はできませんが、重要な判断材料になります。
※フォーサイトとスタディングは教養科目対策のみ
- SMART合格講座 :約1万円
- フォーサイト :約2万円※
- スタディング :約6万円※
- ユーキャン :約9万円
- 資格の大原 :約16万円
- アガルート :約24万円
- ヒューマンアカデミー:約24万円
- EYE公務員試験予備校 :約27万円
- クレアール :約28万円
- 伊藤塾 :約29万円
- LEC東京 :約35万円
- 資格の学校TAC :約35万円
- 大栄(ネバギバ) :約49万円
■SMART合格講座は格安
これを見ると分かるとおりSMART合格講座はずば抜けて安いです。
ただ、ここで紹介しているSMART合格講座以外の通信講座は、出題科目全般に対応しているので、単純な料金比較はできません。
だとしてもSMART合格講座は、主要科目に絞り、面接対策や質問サポートなどを削っている分、かなりの低価格を実現しています。
料金的に見ても、やはり独学+αのような位置付けです。
♦特徴比較
続いていくつかピックアップした予備校・資格スクールと、SMART合格講座の特徴を簡単に比較します。
- SMART合格講座
- 料金が安い
- SPIの対策ができる
- ユーキャンの大卒公務員受験対策講座
- テキスト中心の講座
- 指導サポート期間が長い
- スタディング
- 公務員講座が開講したのは2019年
- 社会人経験者コースもある
- ⇒ 大原
- 公務員講座だけでなく、公務員専門学校もある
- 警察・消防にも強い
SMART合格講座は料金が安くて、講座内容が一番コンパクトにまとめられています。
ユーキャンは公務員講座以外も手広く展開。
スタディングは教養科目の対策のみ。
大原は通信だけでなく通学講座も設けています。
■各学習スタイル
それぞれの学習スタイルは以下のとおり。
- SMART:動画講義
- ユーキャン:冊子テキストメイン
- スタディング:動画講義メイン(オプションで冊子テキスト)
- 大原:冊子テキストメイン(オプションにWeb講義)
冊子のテキストを好む方は、ユーキャン、大原などを検討してもいいかも。
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⇒ SMART合格講座
6.SMART合格講座はこんな人にオススメ

SMART合格講座の公務員講座について紹介してきました。
これまで紹介してきた情報を基にすると、以下のような人にオススメすることができます。
- 公務員試験対策にあまりお金を掛けられない人
- 独学メインでそれを補う講義を聞きたい人
- スキマ時間を有効活用したい人
- SPIの対策を行いたい人
これらの項目に、いくつか該当する方はSMART合格講座を利用してみてください。
何度もお伝えしましたが、あくまで補助的に活用することをオススメします。
また、SMART合格講座に限らず、全て予備校や通信講座に頼りきりの人は試験に受かりません。
自分で考えて、主体的に行動することが合格する一番のコツです。
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