公務員試験は独学?予備校?通信?あなたにオススメの選択肢を紹介

公務員を目指すなら独学か予備校か通信講座か、どれにすべきか迷いますよね。

もちろんどのパターンでも合格は十分可能です。

ですが人それぞれスペックや環境は違うため、人によってオススメするパターンは変わってきます。

そこで今回は独学・通信講座・通学講座それぞれのメリットとデメリットを挙げ、あなたにあったオススメのスタイルを紹介。

ちなみに公務員試験の勉強を教えている機関の呼称は様々ですが、ここでは公務員予備と呼びます。

【この記事を書いた人】
政令市の消防士と行政職、町役場を経験
公務員試験は独学・予備校両方で合格を経験
YouTube ハチサン公務員

目次

  1. 独学の場合
  2. 通信講座の場合
  3. 通学講座の場合
  4. 実際のところ
  5. まとめ

1.独学の場合

独学は自分との戦いです。

1-1独学のメリット4つ

  • 出費を抑えられる
  • 自分のペースで勉強ができる
  • 自分に合った参考書を選べる
  • 通学する手間がかからない

1 出費を抑えられる

独学の一番のメリットは、何と言ってもお金の負担が少ないことです。

公務員予備校で通学講座を受講する場合、数十万円の受講代金が必要となりますが、独学で勉強する場合は、高くても出費を10万円以内に収められます。

参考書代の目安は以下のとおりです。

教養試験のみ:20,000円~40,000円

例:(教養試験科目の問題集×7冊、補助教材×6冊、論文対策×1冊、面接対策×1冊) = 28,500円

教養試験+専門試験:40,000円~80,000円

例:(専門試験科目の問題集×12冊、教養試験科目の問題集×7冊、補助教材×9冊、論文対策×1冊、面接対策×1冊) =57,000円

そのほか模試を受ける場合、1回につき2,000円~6,500円程度の受験料が必要となります。

意外と参考書代は高くつきますが、ケチってはいけません。

2 自分のペースで勉強ができる

自主的な勉強になるので、日・週・月の勉強スケジュールを自分の好きなように組み立てることが可能です。

独学の場合は「数的推理を重点的に勉強する!」「自然科学は勉強しない!」など自分のスペックと作戦に合わせて、効率よく勉強することができます。

要領がいい人は、講座を受講するよりも早く合格レベルに達することも可能です。

また、社会人・フリーター・主婦は、仕事や家事で時間に制約のある人が多く、公務員予備校への通学はなかなかハードになります。

そういった方たちも、独学であれば隙間時間を見つけて勉強に取り組みやすいです。

3 自分に合った参考書を選べる

参考書は、人により合う合わないがあります。

独学であれば、公務員予備校で一律に用意されたものを使う必要がないため、合わないものを無理して使う必要がなくなります。

インターネットや書店で自分に合った参考書を選ぶことが可能。

特に専門試験がある場合、ほとんどの人が初めて勉強する内容のため、参考書選びは大切になります。

4 通学する手間がかからない

公務員試験は試験範囲が膨大なため、ほとんどの受験者は試験が近づくにつれて、勉強時間が足りないと焦りだします。

もし自宅で勉強する場合は、公務員予備校への通学時間と、それに伴う身支度の時間を節約することができるため、浮いた時間を勉強に費やすことが可能です。

ちょっとした時間でも、積み重ねると大きな時間となります。

余計な時間を省き、勉強時間を増やせるのはメリットの一つと言えます。

1-2独学のデメリット3つ

  • 分からないことが聞けない
  • 周囲にライバル・仲間がいない
  • 試験に関する情報が少ない

1 分からないことが聞けない

公務員試験を勉強していると、分からない問題が必ず出てきます。

特に専門試験だと、意味不明な問題がたくさん出てきて焦ります。

公務員予備校へ通っていれば、講師に分からない部分を聞くことができるため、ひとつひとつ問題解決していくことが可能です。

しかし、独学の場合は気軽に質問する相手がいないため、無駄に悩む時間が生じてしまいます。

特に勉強を始めて最初のうちは、分からないことだらけで挫折しやすいです。

解決策としては、どうしてもわかない場合、割り切って次に進むか、ネットやSNSを利用して疑問点を質問してみましょう。

勉強量が多い公務員試験では、「分からない問題をずっと悩んで結局わからなかった」、これが一番避けたいことです。

2 周囲にライバル・仲間がいない

独学の場合、周囲に公務員試験の勉強をしている人がいないため、孤独になりがちです。

特に、既卒無職や既卒のフリーターで独学だと、仲間が近くにいないため、不安が押し寄せてくることがあります。

また、自分をきちんと律することができないと、勉強せずに寝たり勉強中にお菓子ばかり食べたり、怠けてしまう可能性も。

家で集中することが難しい場合は、近所の図書館で勉強することをオススメします。

3 試験に関する情報が少ない

意外と大きなデメリットです。

通学講座や通信講座を利用すれば、公務員予備校から試験情報を受講生に提供してくれます。

しかし独学であれば、試験日程、試験の内容、面接カードの書き方など公務員試験に関する情報を、全て自分で入手しなければなりません。

公務員試験では、持っている試験の情報量が合否を左右すると言っても過言ではありません。

試験情報を多く持っている人は効率の良い勉強法や、志望先の試験の傾向などを把握しています。

そのため、独学の人は公務員試験情報を発信しているサイトや、公務員試験に関する書籍から必ず試験情報を仕入れる必要があります。

最近はインターネットでもある程度の情報は入手できるため、昔に比べるとこのデメリットが小さくなりました。

注意すべき点は、正しい情報と間違った情報をきちんと取捨選択することです。

【関連記事】
⇒公務員試験は情報戦?ネットやSNSの情報を全て信じてはいけません

何も考えず、ただ勉強するだけでは絶対にダメです。

1-3独学をオススメする人

  • お金がなくコスパ重視の人
  • 学力(理解力)もコミュ力もある人
  • 過去に公務員試験を受けて手応えがあった人
  • 周囲との馴れ合いが嫌いな人

1 お金がなくコスパ重視の人

どうしてもお金が捻出できない人は、必然的に独学という選択肢になります。

ただ、ローンを組んで通信講座や通学講座を受講するという手もあります。

もちろん、独学で合格することができれば一番コスパは良いですね。

逆に落ちたときは後悔するかも。

2 学力(理解力)もコミュ力もある人

教養試験の内容は、高校生までに勉強してきた知識で事足りるため、学力(理解力)が高い人は独学で十分対応できます。

ただ、専門試験の場合は、勉強したことのない科目も多く出題されるため、学力(理解力)がある人でも、しっかり勉強をしなければ点数は取れません。

解答や解説を見て、自分で理解できることが必要になります。

講座を利用しても理解できなければ意味がありません。

また、コミュニケーション能力に自信があれば、面接や集団討論の練習も母校の就職課などを数回利用すれば十分です。

3 過去に公務員試験を受けて手応えがあった人

これまでに公務員試験を受けたことがあり、それがここ1,2年であれば、試験勉強で覚えた知識やコツが少なからず貯金されているはずです。

合格まで、もう少しだったのであれば、改めて通信講座や通学講座を利用する必要はないでしょう。

逆に、過去に公務員試験を受けた経験があり、まったく手応えがなかった人は、独学は諦めて通信講座や通学講座を利用すべきです。

おそらく、勉強の仕方を間違っています。

4 周囲との馴れ合いが嫌いな人

公務員予備校に通うと、そこには知り合いがいるかもしれませんし、試験勉強を通じて友達ができることもあります。

公務員予備校で勉強をしている人の中には、少数ですが友人とスケジュールを合わせたり、ずっとおしゃべりをしている人がいます。

独学であれば、こういった問題は生じません。

誰にも気を遣う必要はなく、周りに流されることもありません。

1人で集中して勉強に取り組むことができます。

2.通信講座の場合

通信講座は独学と通学講座の中間的な立ち位置です。

2-1通信講座のメリット4つ

  • 自分のペースで勉強しやすい
  • 通学する手間がかからない
  • 教材を選ぶ必要がない
  • 分からないことを質問できる

1 自分のペースで勉強しやすい

通信講座は、公務員予備校から送られてくるテキストやWeb動画を基に、個人で勉強を進めていきます。

仕事や学校の終わり、家事の合間など、自分で空き時間を見つけて自分のタイミングで講義を受講することが可能です。

通信講座の中には、「〇月末までに解答用紙を提出してください」など課題提出の期限を設けているものもあるので、100%マイペースとはいかない場合もあります。

むしろ期限があることで、自分を追い込むことができますし、ある程度勉強の道筋が示されているとも言えます。

2 通学する手間がかからない

独学と同じメリットです。

自宅でテキストやWeb講義を視聴して学習できるため、通学する手間が省けます。

社会人が仕事終わりに公務員予備校で勉強するとなると「職場 ⇒ 公務員予備校で講座を受講 ⇒ 帰宅」という流れになりますが、通信講座を利用すると「職場 ⇒ 自宅で講座を受講」のように通学時間分が短縮可能です。

ただ、通信講座を開講している公務員予備校まで行って、そこでWeb講義を視聴し、そのまま公務員予備校で自習が可能というタイプもあります。

このパターンで勉強するならこのメリットはなくなります。

3 教材を選ぶ必要がない

書店に行くと、公務員試験用の参考書がたくさん陳列されおり、どれを買えばいいか悩みますよね。

教材選びから時間がかかってしまいます。

通信講座であれば、公務員予備校からテキストが送られたり、Web動画をダウンロードして学習を進めていくため、教材選びで悩む必要はありません。

ただ受講するコースによっては、足りない教材を買い足す必要があります。

【関連記事】
⇒ 公務員試験(教養試験)オススメの参考書・問題集を6冊まとめて紹介

4 分からないことを質問できる

独学の場合は基本的になんでも自己解決です。

一方、通信講座の場合は公務員試験に関する疑問点や分からない問題について質問することができます。

方法はメールやSNS、郵送など。

「ここぞという時に質問すれば問題を解決してくれる」、独学にはない安心感があります。

2-2通信講座のデメリット3つ

  • 周囲にライバル・仲間がいない
  • 分からない部分をすぐに聞けない
  • 教材が合わないかもしれない

1 周囲にライバル・仲間がいない

独学と同じデメリットです。

悩みを相談しあえる仲間はいません。

また、すぐ近くにライバルがいないため、自分を律することができないと怠けてしまいます。

ただ、通信講座の提供先の職員や講師と多少の交流があるため、独学に比べると孤独感が少ないかもしれません。

図書館を利用すると、資格の勉強や公務員試験の勉強をしている人がいるかもしれないので、多少刺激を受けることができます。

2 分からない部分をすぐに聞けない

質問できることをメリットに挙げましたが、マイナスな部分もあります。

通信講座の場合、直接職員や講師に会うわけではないので、疑問に思ったこともすぐ質問できるわけではありません。

そのため疑問に思った時点から、実際に問題解決に至るまでタイムラグが生じます。

また、1度のやり取りで理解できなかった場合、さらに時間を要するかもしれません。

質問・相談については無制限に受け付けているところもあれば、回数制限を設けているところもあります。

3 教材が合わないかもしれない

実際にテキスト利用したり、Web動画を視聴していくうちに、自分には教材が合わないと感じる可能性もゼロではありません。

合わない教材で長期間勉強し続けていくのは、結構しんどいです。

ただそれが、本当に合わないのか、それともただ分からない問題があり過ぎて挫折しているのか、きちんと判断する必要があります。

なぜなら独学にしろ、通学講座の利用にしろ、分からない問題には頻繁に出くわすからです。

なるべくミスマッチを防ぎたければ、通信講座を申し込む前に資料請求を行いましょう。

またコースによっては、教材が合わないと感じた場合に、受講開始後一定期間であれば教材を送り返す送料のみでキャンセルが可能なものもあります。

【関連記事】
⇒ 公務員予備校のおすすめ18社を徹底比較した

2-3通信講座をオススメする人

  • 周囲との馴れ合いが嫌いな人
  • 独学は不安だが、公務員予備校に通学する時間や費用がない人

1 周囲との馴れ合いが嫌いな人

これは独学をオススメする人と一緒です。

教材を利用して自宅での勉強が可能なため、ほかの受験生と交流する必要がありません。

周りの受験生や講師などと余計なやり取りはなく、自分を律することができれば勉強のみに集中することができます。

あくまで目的は試験合格。

2 独学は不安だが公務員予備校に通学する時間や費用がない人

独学で勉強するのは何となく不安ですよね。

独学が不安な人は不安を持ったまま独学で突き進むより、通信講座か通学講座を利用した方がいいです。

かといって、通学講座のために数十万円の受講料を払う余裕がない人や、学業・仕事で定期的に通学ができない人は、通信講座一択になります。

最近の通信講座はZoom講義などもあります。

3.通学講座の場合

通学講座は公務員予備校から手厚いフォローが受けられます。

3-1通学講座のメリット7つ

  • 分からないことを講師や職員に質問できる
  • 教材を選ぶ必要がない
  • 周囲にライバル・仲間がいる環境
  • 試験に関する情報を入手しやすい
  • 自習室が使える
  • 試験勉強に本気になる状況が作れる
  • 面接など二次試験対策もある

1 分からないことを講師や職員に質問できる

通学講座では、高校や大学と同じように講義を受けることができるので、分からないことは講義中もしくは休憩時間に講師へ質問することができます。

また、公務員試験全般の悩みについても職員に相談することが可能です。

無駄に悩む時間を減らすことができるので、効率の良い学習に繋がります。

一番サポートが充実。

2 教材を選ぶ必要がない

これは通信講座と同じメリットで、基本的に公務員予備校側で用意した教材メインで学習を進めていきます。

専門科目もある試験を受験する場合は、20冊以上参考書を買うこともざら。

通学講座だと教材が準備されているので、どれを買おうか悩む手間が一気に省けます。

もちろん足りないと思ったら個人的に買い足しをしましょう。

3 周囲にライバル・仲間がいる環境

周りに同じ目標を持つ受験生がいると、確実に怠けることが減ります。

そばに自分以上に勉強を続けている受験生がいると、長時間の勉強で疲れていたとしても、負けないように勉強しようとモチベーションを上げてくれます。

また、公務員予備校には現役生、既卒無職、社会人などいろんな人間がいるので、自分の似た境遇の人も少なからずいるはず。

そういった人たちが周囲にいるだけで不安は軽減されます。

4 試験に関する情報を入手しやすい

これは大きなメリットです。

通学講座を受講すると、公務員予備校から過去の試験内容や、説明会の開催時期、模試のお知らせなど公務員試験に関するいろんな情報が入ってきます。

官公庁の職員が来校し、公務員予備校で採用説明会が開かれるなんてこともあるんです。

また、公務員予備校側からだけでなく、公務員予備校の仲間とも情報交換することができるため、情報を持たない人と比べて試験勉強を有利に進めていくことができます。

スペックが低い人ほど、情報量で低スペックを補いましょう。

私の場合は、努力と情報量で公務員試験に合格したと言ってもいいくらいです。

【関連記事】
⇒ 公務員試験に合格するコツ!情報を制するものは試験を制する!

5 自習室が使える

ほとんどの公務員予備校では自習できる教室が設けられています。

通学講座は講義を受けられるだけでなく、講義がない日や講義後の夜間など、空いた時間に自習室が利用できるため、常に勉強できる環境が整っています。

自習室を使う例としては

  • 9時~10時:自習
  • 10時~12時:講義に出席
  • 13時~18時:講義に出席
  • 18時~22時:自習

こういった利用方法ができます。

6 試験勉強に本気になる状況が作れる

独学であれば、「今日は忙しいし明日勉強しよう」「今年は諦めて来年受験しよう」など甘えが出る人もいます。

しかし通学講座であれば、高い費用を払っている分、元を取り返すように必死に勉強します。

30万円払って「やっぱり勉強や~めた!」となる人はなかなかいません。

半ば強制力があります。

高いお金を払っているからこそ、勉強に本気になり、モチベーション維持が期待できます。

7 面接など二次試験対策もある

これはかなり大きなメリットです。

通学講座がある多くの公務員予備校では、筆記試験対策だけでなく、面接などの二次試験対策も実施しています。

公務員予備校によって受けられるサービスは違いますが、模擬面接や面接カードの添削、集団討論の練習などは間違いなく受験生のプラスになります。

通学講座の受講生は、筆記試験対策以上に人物試験対策が受けられる点が大きなメリット。

二次試験前は予約が増えるため、回数制限を設ける公務員予備校もあります。

3-2通学講座のデメリット5つ

  • お金の負担が大きい
  • 自分のペースで勉強しにくい
  • 通学する時間がもったいない
  • 周囲の受講生とおしゃべりする可能性がある
  • 講師の講義が合わないかもしれない

1 お金の負担が大きい

通学講座の最大のネックです。

志望先の試験内容や、受講するコース、サービスの充実度によって費用は全然違いますが、数十万円は掛かります。

安い場合は10万円程度、長く手厚いサービスがあるコースだと70万円ほど掛かる場合も。

しかし、価格だけで公務員予備校やコースを決めるのではなく、コースの中身はどういったものなのかもきちんと把握する必要があります。

ただ安いだけで、コースの内容が大したことがないと本末転倒です。

受講料の支払いを分割可能としている公務員予備校もあります。

また、公務員になれば1年目のボーナスで、試験に充てた費用の回収は可能です。

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2 自分のペースで勉強しにくい

公務員予備校では、1・2限目は数的推理、3限目は経済などコマごとに時間割が決まっています。

通学講座を利用する場合は、決められた日程に合わせて、自分の勉強スケジュールを組み立てる必要があります。

時間割がある以上「今日は1日ずっと〇〇の勉強をしよう」というふうにはできないので、完全に自分のペースで勉強をしたい方は、通学講座は向いていないかもしれません。

ただ、通学講座を受講しているからといって、必ず講義に出席しなければならないという訳ではありません。

自分の意思で、不要だと思った講義には参加しないという選択もありです。

3 通学する時間がもったいない

公務員試験は出題範囲が広いため、勉強時間の確保がとても重要です。

しかし公務員予備校に通うとなると、毎回行く前の身支度、通学、帰宅に時間を費やすことになります。

自宅から近ければまだいいですが、遠くから公務員予備校に通っている人は、かなり勉強時間のロスが生じてしまいます。

◎週に5日通学し、片道1時間、身支度に10分かかる場合

5日間×2時間10分×4週=43.3時間/月

この場合およそ月に43時間の勉強時間をロスしたことになります。

もしも公共交通機関を利用している場合は、移動中に参考書を読むなどして、時間を有意義に使いましょう。

4 周囲の受講生とおしゃべりする可能性がある

公務員予備校に通う場合、そこには現役生、既卒無職、社会人経験者などいろんな人がいます。

講義を受講していくうちに、同じ境遇の知り合いや友人ができることもあります。

そういった人たちとの情報交換はとても役に立ちますが、中には、仲良くなった受講生とおしゃべりし過ぎて勉強を疎かにしてしまう人も。

あまり多くはいませんがメリハリが大事です。

一方で私の友人には、通学講座で彼女と知り合り、お互い志望先から内定を貰い、その後結婚したという人もいます。

5 講師の講義が合わないかもしれない

公務員予備校では、時間割のコマごとに講師が講義を行います。

講師には様々なタイプの人がいるため、中には講義が分かりづらいと思う講師もいるかもしれません。

ただ、せっかく受講料を払ったのだからと、分かりづらい講義を受け続けても時間の無駄です。

講義は絶対に受講しなければならないという訳ではないので、自分に合わないと感じた講師の講義には、思い切って出席せずに、その時間は自習するという選択もできます。

また、受講料を払う前に、お試しで模擬授業を受講できる公務員予備校もあります。

3-3通学講座をオススメする人

  • お金と時間に余裕がある人
  • 勉強した経験が少なく、筆記試験の自信が全くない人
  • コミュ障で人物試験(面接など)の自信が全くない人

1 お金と時間に余裕がある人

お金と時間に余裕がある人は公務員予備校に通うことをオススメします。

コストパフォーマンスは別にして、試験を受けるにあたり環境が一番整っているのは公務員予備校です。

情報が手に入る、質問ができる、面接の練習ができる、自習ができる、いろんなものが揃っています。

もちろんコスパだけで考えるなら独学や通信講座ですが、試験に受からなければコスパもへったくれもありません。

2 勉強した経験が少なく、筆記試験の自信が全くない人

自分の学力に全く自信がない人は、問答無用で通学講座を利用しましょう。

国家一般職、地方上級、市役所上級などは、地方国立大やMARCHレベルでも普通に落ちます。

消防や警察を志望している人も勉強が苦手なら通学講座を利用すべきです。

体力試験より筆記試験を重視している実施機関は多いですし、実際の合格者には意外と高学歴の人が多いです。

通学して講義を聞き、分からない問題は直接講師に質問しましょう。

3 コミュ障で人物試験(面接など)の自信が全くない人

多くの内定者は面接対策もしっかり行っています。

公務員予備校では筆記試験対策だけでなく、人物試験の対策も行っていることがほとんどです。

最近は人物試験を重要視して配点を高く設定している官公庁も多いため、人物試験対策を決して疎かにしてはいけません。

自分でコミュ障だと思っている人は、人と会話することが苦手だと思います。

そんな人が面接や集団討論の練習をせずに、試験に挑むことは無謀です。

普段できないことは本番でもできません。

コミュ障は筆記試験にばかり目を向けるのではなく、人物試験についてもしっかり公務員予備校で指導してもらいましょう。

【関連記事】
⇒ 【資格の学校TAC】公務員試験の合格率はどのくらいなのか?

4.実際のところ

4-1自分の実体験

私の場合、初めて公務員を目指した時は、公務員予備校の通学講座を受講しました。

大学4年生でした。

私は、中学生までは勉強していましたが、高校・大学では全く勉強をしていませんでした。

書店で公務員試験の参考書を読んでも、全く理解することができなかったため、すぐに独学という選択肢を消し去りました。

試験前年の10月の後半くらいから公務員予備校に通い始め、翌年6月頃まで筆記試験対策・人物試験対策・自習のために公務員予備校を利用し、無事に志望先から内定を貰いました。

その後、消防士を退職をして別の公務員(事務職)を目指した時も、再度公務員予備校に通うことにしました。

理由としては以下のとおりです。

  1. 前回利用したとき、授業が非常に分かりやすかった
  2. 教養科目のみの試験と違い、事務職は専門科目の勉強も必要だった
  3. 社会人として働いたことで、受講料を払うための貯金があった
  4. 面接などの人物試験対策もしてもらえた

勉強のかいもあって、公務員から公務員へ転職することができました。

そして私はさらに、町役場から政令指定都市の職員へと転職しましたが、その際は公務員予備校に通わず、図書館や自宅を利用して独学で勉強を行い、ここでも内定を貰うことができました。

4-2講座を利用している人が多数派

私の体感だと公務員試験の合格者は、独学よりも通学講座や通信講座(特に通学講座)を利用していた人が多いように感じます。

実際、公務員講座を開講している大手スクールTACでは、いくつか公務員試験における最終合格者のTAC受講生の占有率を以下のように公開しています。

  • 埼玉県(上級一般行政職):TAC受講生33.0%
  • 川崎市(大卒程度行政事務):TAC受講生30.6%
  • さいたま市(大卒行政事務):TAC受講生29.8%

大手のTACだけでもこれだけ合格者を出しています。

公務員講座を開講している予備校や資格スクールはTAC以外にも数多くあるので、多くの受験者が公務員講座を利用していることが容易に想像できます。

5.まとめ

まとめると各勉強方法をオススメするのは以下のような人です。

  • 独学をオススメする人
    • お金がなくコスパ重視の人
    • 学力(理解力)もコミュ力もある人
    • 過去に公務員試験を受けて手応えがあった人
    • 周囲との馴れ合いが嫌いな人
  • 通信講座をオススメする人
    • 周囲との馴れ合いが嫌いな人
    • 独学は不安だが、公務員予備校に通学する時間や費用がない人
  • 通学講座をオススメする人
    • お金と時間に余裕がある人
    • 勉強した経験が少なく、筆記試験の自信が全くない人
    • コミュ障で人物試験(面接など)の自信が全くない人

あとは前述したメリットデメリットを見比べて、自分のスペックや環境に合った勉強方法を選んでください。

公務員予備校や資格スクールの通学講座・通信講座が気になる方は、公務員予備校の公式ホームページを載せているので、見てみてください。

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