公務員を目指すにあたり大手公務員予備校を利用する人は多いです。
逆に小規模な公務員予備校は知名度が低いため、受講生も少数。
そんな小規模な公務員予備校の一つに「東大公務員試験予備校」があります。
今回は「東大公務員試験予備校」の特徴やメリット・デメリット、評判などを解説します。
【この記事を書いた人】
・政令市の消防士と行政職、町役場を経験
・公務員試験は独学・予備校両方で合格を経験
・YouTube ⇒ ハチサン公務員
★目次
- 東大公務員試験予備校の基本
- コースと料金
- 東大公務員試験予備校のメリット
- 東大公務員試験予備校のデメリット
- 評判・口コミ
- 他の予備校との料金比較
- 他の予備校との特徴比較
- 東大公務員試験予備校をオススメする人
【★講座の詳細/申し込み★】
⇒ 東大公務員試験予備校の公式HP
1.東大公務員試験予備校の基本
♦東大公務員試験予備校とは
東大公務員試験予備校は株式会社公務員試験予備校が運営している公務員予備校です。
株式会社公務員試験予備校が設立されたのは2008年。
既に15年以上の歴史があります。
公務員試験対策がメインですが、民間就活対策や司法試験予備試験、行政書士試験の対策講座もあります。
講師は東大卒の島村隆太先生。
東大卒の公務員試験講師は珍しいかもしれません。
♦学習スタイル
■通信講座
公務員試験の勉強方法は主に通学と通信に分けることができますが、東大公務員試験予備校は通信で学んでいくスタイルです。
なので全国どこからでも受講ができます。
学習はテキスト・冊子を使った過去問演習がメイン。
もちろん講義動画もたっぷりあります。
例えば「公務員試験まとめて合格コース」の合計動画時間は615時間。
■問題を解くことを重視
ただし講義動画はあくまで予備知識を俯瞰するためのもの。
東大公務員試験予備校では過去問演習に重きを置いています。
なので教材には過去問テキスト、過去問冊子、各試験の問題冊子と解説冊子などが含まれています。
私も過去問を解きまくって公務員試験に合格したので、この学習スタイルには賛成。
♦校舎の場所
東大公務員試験予備校は通信学習ですが、対面での面接指導も行っています。
場所は校舎がある東京。
最寄駅は渋谷駅。
住所:東京都渋谷区桜ヶ丘町26-1セルリアンタワー15F
41階建ての高層ビルでセブンイレブンも入ってます。
2.コースと料金
東大公務員試験予備校で公務員を目指せる主なコースは以下の5つ。
- 公務員試験まとめて合格コース
- 公務員・民間就活まとめて合格コース
- 社会人公務員試験まとめて合格コース
- 国家公務員経験者合格コース
- 国家公務員総合職コース
♦①公務員試験まとめて合格コース
公務員を目指すなら最もスタンダードなタイプ。
特別区、国税専門官、国家一般職などの過去問冊子&解説も付いてきます。
- 受講料 :330,000円
- クラウド動画:615時間
【対象試験】
地方上級、市役所、国家一般職、国家専門職、裁判所事務官、独立行政法人、準公務員全般 etc
♦②公務員・民間就活まとめて合格コース
公務員試験だけでなく民間の就活も並行して行いたい人向けのコース。
SPI対策や民間面接向けの指導もあります。
- 受講料 :396,000円
- クラウド動画:615時間
【対象試験】
地方上級、国家一般職、国家専門職、裁判所事務官、独立行政法人、銀行、商社、保険、運輸、製造、通信、化学、食品、サービス業 etc
♦③社会人公務員試験まとめて合格コース
一般採用枠ではなく、民間企業等社会人経験者枠で公務員を目指している方向けのコース。
択一試験対策だけでなく、論文や人物試験対策も重要。
- 受講料 :308,000円
- クラウド動画:240時間以上
【対象試験】
地方上級社会人試験、国家公務員中途採用者選考試験 etc
♦④国家公務員経験者合格コース
中途採用枠の中でも、国家公務員の経験者採用を目指している方向けのコース。
国家総合職受験経験者または同等の経歴を持っている人を受講対象としているようです。
- 受講料 :440,000円
- クラウド動画:240時間以上
【対象試験】
経験者採用試験(係長級)、外務省経験者採用試験(書記官級)、国税庁経験者採用試験(国税調査官級) etc
♦⑤国家公務員総合職コース
国家総合職(法律区分)に特化したコース。
毎年国家総合職の合格者を輩出しています。
- 受講料 :660,000円
- クラウド動画:時間数不明
【対象試験】
国家総合職(法律区分) etc
3.東大公務員試験予備校のメリット
東大公務員試験予備校に通うメリットは以下の6つです。
- 講師が著名な島村隆太先生
- 小規模ながら多数の合格先
- チャットとSkypeによる個別指導
- 何度も受けられる論文添削
- いつでも受けられる面接指導
- 勉強法やコツがわかる
♦①講師が著名な島村隆太先生
■書籍も多数出版
島村先生は20年以上公務員試験業界に携わっている経験豊富な方。
これまでに公務員試験関連の参考書を多数出版されています。
最近では2020年にもSPI3の対策本を出版。
過去に出版された『カリスマ講師のマル秘授業公開』は特に人気で、当時多くの書店で見かけることができました。
■おもしろい経歴
大学の非常勤講師時代には全科目を指導していたというスゴ腕。
一科目や数科目を指導する講師が多い中、かなりのオールラウンダーです。
しかも公務員試験の講師には珍しい東大卒という経歴。
内外経済界に広いコネクションもあるようです。
♦②小規模だけど合格先は多数
小規模な公務員予備校だと本当に合格できるか不安になりますよね。
そのため東大公務員試験予備校では毎年受講生の合格先を公表しています。
■2023年主な合格実績
国家総合職、衆議院事務局総合職、裁判所事務官、国家一般職、国税専門官、国家公務員経験者、労働基準監督官、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、青森県、宮城県、新潟県、群馬県、栃木県、長野県、山梨県、福井県、奈良県、和歌山県、愛知県、 大阪府、兵庫県、香川県、愛媛県、三重県、徳島県、岡山県、広島県、山口県、長崎県、大分県、福岡県、長崎県、熊本県、特別区、、神奈川県、長野県、京都府、仙台市、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市、川崎市、大阪市、京都市、和歌山市、岡山市、山口市、警視庁、消防官 etc
■2022年主な合格実績
国家総合職、国家一般職、国家専門職、衆議院事務局総合職、裁判所事務官、国家公務員経験者、福島県、新潟県、富山県、東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県、栃木県、茨城県、兵庫県、岡山県、広島県、愛媛県、香川県、高知県、山口県、大分県、宮崎県、熊本県、特別区、川崎市、横浜市、さいたま市、岡山市、警視庁警察官、愛知県警、広島県警 etc
■2021年主な合格実績
国家総合職、国家一般職、国家専門職、裁判所事務官、衆議院、北海道、青森県、宮城県、福島県、群馬県、栃木県、千葉県、東京都、神奈川県、埼玉県、静岡県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県、広島県、山口県、島根県、香川県、徳島県、愛媛県、高知県、福岡県、大分県、佐賀県、宮崎県、熊本県、仙台市、宇都宮市、千葉市、さいたま市、特別区、川崎市、横浜市、浜松市、京都市、大阪市、神戸市、ほか市役所、警視庁、神奈川県警、埼玉県警、広島県警、ほか県警、公益法人、民間企業 etc
■2020年主な合格実績
国家総合職、国家一般職、国家専門職、裁判所事務官、北海道、岩手県、秋田県、新潟県、群馬県、長野県、千葉県、東京都、神奈川県、埼玉県、愛知県、石川県、三重県、滋賀県、兵庫県、広島県、岡山県、徳島県、愛媛県、高知県、熊本県、長崎県、仙台市、千葉市、さいたま市、特別区、川崎市、横浜市、相模原市、京都市、津市、神戸市、倉敷市、松江市、広島市、ほか市役所、警視庁、国立大学法人、独立行政法人、民間企業 etc
これを見ると毎年かなりの官公庁に合格していることが分かりますね。
実績は十分そう。
♦③チャットとSkypeによる個別指導
独学や普通の通信講座だと、分からない問題に遭遇したとき簡単には解決できないですよね。
でも東大公務員試験予備校の場合、チャットのサービスもあるので、分からない問題はチャットで質問すれば丁寧に解説をしてくれます。
しかも特に回数制限はなし。
多くの受講生はチャットをフル活用しているようです。
さらにSkypeでも個別で質問・相談に対応。
Skypeによる個別指導は、新型コロナが流行る前の2009年ごろから実施しているようです。
先見の明あり。
♦④何度も受けられる論文添削
論文試験は多くの公務員試験で実施されています。
配点はそれほど高くないですが、しっかり点数はとっておきたいところ。
公務員試験予備校では択一問題の指導だけでなく、論文の添削をしっかりとやってくれます。
しかもその回数がすごい。
公式ホームページを見るとなんと50~100回程度の論文添削と書かれています。
半端ない。
さらにコースに応じて、経験者論文や課題式論文、憲法・民法・刑法法律論文などの個別指導やエントリーシートの添削も実施しています。
♦⑤いつでも受けられる面接指導
■いつでもどこでも
東大公務員試験予備校ではSkypeによる面接指導を実施しています。
なので全国どこにいても指導を受けることが可能。
さらに面接前日や深夜でも対応可能とのこと。
実際に深夜にやってくれるかは分かりませんが、それぐらい融通が利くということでしょう。
社会人は残業後の時間帯でも対応してくれるようです。
■対面指導もOK
面接指導は一人につき5回~50回程度実施するそうです。
50回はさすがに多すぎて笑えます。
また、渋谷にある東大公務員試験予備校の校舎に来校できる人は、対面での面接指導を受けることも可能。
東京近郊に住んでいる方は是非活用しましょう。
♦⑥勉強法やコツがわかる
島村先生は長年公務員試験に携わってきただけあって合格のノウハウはばっちり。
公式ホームページや資料には、合格するための勉強法や公務員試験に関する情報をたくさん掲載しています。
たとえば、
“数的=数学式の解き方は使いません”
“文書整序問題はしりとりで解ける”
など。
ちなみに、今では公務員試験は選択肢から問題を解く手法が広く知られていますが、これを初めて紹介したのが島村先生なんだそうです。
【★講座の詳細/申し込み★】
⇒ 東大公務員試験予備校の公式HP
4.東大公務員試験予備校のデメリット
東大公務員試験予備校で学習する際のデメリットは以下の3つです。
- 受講料が高め
- 対面面接指導は追加料金が必要
- 微妙に誤字脱字が
♦①受講料が高め
通信の公務員講座は数万から数十万円までかなり幅が広いです。
その中で東大公務員試験予備校の受講料は約30万~60万円程度。
この金額は他の公務員予備校に比べると高いです。
もちろん東大公務員試験予備校よりも高い予備校はありますが、東大公務員試験予備校も高い価格帯に位置しています。
他の予備校との詳しい料金比較は後述しています。
♦②対面面接指導は追加料金が必要
東大公務員試験予備校は通信講座ながら対面面接指導も実施しています。
これは受講生にとってありがたい。
しかし、対面での面接指導を受ける場合は追加でお金を払う必要があります。
料金は1時間で4,000円。
もともとの受講料が高めなんで少し痛い出費かも。
ただ、1回4,000円なのでその金額自体はそれほど高くないです。
♦③微妙に誤字脱字が
■気になる部分がところどころ
誤字脱字というか表記の仕方やブレなどでいくつか気になる点が。
例えばパンフレットに「国家専門官」という言葉が書かれていますが、これはおそらく「国家専門職」のこと。
また、合格実績に衆議院と書かれていますが、衆議院事務局と衆議院法制局は全然違います。
さらに実績で裁判所事務官(総合職)と書かれた後に、また裁判所事務官と記載があります(一般職のことか?)。
2021年の合格実績には東京都と記載されてますが、2020年には東京都1A・Bというふうに書かれており表記の仕方にブレがあります。
コース名も「公務員試験まとめて合格コース」と書いてあったり「公務員まとめて合格コース」と書いてあったりバラバラで、本当のコース名は何なのか不明。
また、パンフレットには「公務員・民間就活まとめて合格コース」と書かれていますが、ホームページには「公務員・民間まとめて総合コース」と書かれています。
細かいところだとパンフレットに変なスペースがあったり。
■教材にはないことを祈る
今後修正されることを期待します。
細かい部分ですが、もしも講義動画やテキストにこういった表記のブレが複数あったらストレスですよね。
講義動画やテキストにはこのようなブレや誤字脱字がないことを祈ります。
大抵どこの参考書でも小さな表記ミスはあるので少しなら構いませんが。
私のブログにも誤字脱字はあるのであんまり人のことは言えません。。。
5.評判・口コミ
ネット上には評判や口コミがほとんどなかったので、公式ホームページ上の受講生の声をいくつか抜粋しています。
♦Aさん
“遠隔地で近くに予備校が無かったので独学で勉強していましたが、どうしても今年合格したくて東大公務員試験予備校に入学。
教材が到着してすぐに過去問に着手。
毎日チャットで質問したので択一と論文と面接指導がスムーズに進み合格してしまいました。
先月まで悩んでいたことがすべて解決して自信をもって試験に臨めたのが勝因だと思います。
入らなければ浪人していました。
とても感謝しています。”
♦Bさん
“地方でも在宅コースで合格できます。
ガイダンスを受けたときに自分が情報不足だったことに驚きました。
2年浪人しても試験のことを何も知りませんでした。
「点の取り方」は予備校では教えてくれない。
予備校選びを間違えて2年を無駄にしました。
文章理解、英語、数的処理、一般知識、法律や学系科目、面接と論文すべて驚きの連続。
受講半年で4つの試験に合格。
お金も時間も人生も無駄にしたと後悔ばかりです。”
6.他の予備校との料金比較
♦18社を比較
ここでは東大公務員試験予備校とほかの公務員予備校17社、合わせて18社の公務員講座の料金を比較しています。
各公務員予備校で様々なコースを用意しているので、ここで比較するのは地方上級と国家一般職をメインに目指すコース。
サービス内容は各公務員予備校によって違うので料金はあくまで目安として見てください。
また、料金は変動するので参考程度に。
フォーサイトと公務員のライトは比較できる講座がないので料金を表記していません。
♦東大公務員試験予備校は高価格帯
この表を見ると東大公務員試験予備校の受講料が高めだということが分かります。
ただし、受講料金はあくまでも判断材料の一つです。
なぜなら全く同じサービスを提供している予備校は一つもないので。
料金とサービス内容を見て、あなたにとってバランスのいい公務員予備校を選びましょう。
また、料金が上がるほどサービスが充実する傾向ですが、きちんと比例しているわけではありません。
7.他の予備校との特徴比較
♦5社を比較
さきほど比較した公務員予備校の中で、東大公務員試験予備校と価格帯が近い4つの予備校を比較して、それぞれの特徴を簡単に紹介します。
- 伊藤塾
・国家総合職に強い
・法律科目に強い
・官公庁について知ることができる - クレアール
・問題集に解説動画も付いている
・添削&質問が無制限
・もしものときの受講期間延長 - 東大公務員試験予備校
・講師が著名な島村隆太先生
・小規模ながら多数の合格先
・チャットとSkypeによる個別指導 - TAC
・講義を柔軟に受講できる
・安定して合格者を輩出
・網羅された面接対策 - LEC
・幅広い試験に対応
・定評のある教材
・47都道府県の対策あり
♦大手か中堅か小規模か
この中で大手と言えるのはTACとLEC。
そして中堅が伊藤塾とクレアール。
東大公務員試験予備校は小規模予備校。
ただし、東大公務員試験予備校も実績はあります。
ここらへんの価格帯だとどの公務員講座も充実しています。
8.東大公務員試験予備校をオススメする人
東大公務員試験予備校の特徴などを解説しました。
これを踏まえて、東大公務員試験予備校の公務員講座をオススメする人は以下のような人です。
- 通信で学習したい人
- 何度も論文の添削を受けたい人
- 島村先生から指導を受けたい人
- 大手にこだわらない人
- チャットで沢山質問したい人
- 料金より質にこだわる人
上記の項目でいくつか当てはまる人は東大公務員試験予備校を検討してみてください。
知名度にこだわる人は候補から外しましょう。
【★講座の詳細/申し込み★】
⇒ 東大公務員試験予備校の公式HP