【資料解釈のオススメ参考書・問題集】6冊を厳選して徹底比較

今回は、公務員試験の教養試験で出題される科目の1つ「資料解釈」についての記事です。

この記事では、どの参考書・問題集を使えばいいか迷っている方に向けて、「資料解釈」のオススメ参考書を紹介します。

実際に私の手元にある「資料解釈」の参考書・問題集6冊のメリット・デメリットをお伝えしているので、それを踏まえて自分に合った参考書を購入してください。

先に結論として、私が一番オススメする参考書は「畑中敦子の資料解釈ザ・ベストNEO / エクシア出版」です。

※書籍の最新版は内容・構成が変わっている場合があるので、参考程度に見てください。

【この記事を書いた人】
政令市の消防士と行政職、町役場を経験
公務員試験は独学・予備校両方で合格を経験
YouTube ハチサン公務員

目次

  1. 資料解釈とは
  2. 試験種別の資料解釈の出題数
  3. 紹介する参考書・問題集
  4. オススメは「畑中敦子の資料解釈ザ・ベストNEO 」

1.資料解釈とは

資料解釈は簡単 

資料解釈は、公務員採用試験の教養試験の中で出題される十数科目のうちの1つです。

だいたい、それぞれの採用試験で1~4問程度出題されます。

問題に表やグラフが記載されており、そこに書かれている数値の意味を読み取って、正しいことを述べている選択肢を選ぶ、このような科目です。

答えを導き出す際に、簡単な足し算・引き算・掛け算・割り算しか使わないので、おそらく問題によっては小学校高学年でも解くことができます。

そのため、意味を理解し時間をかけて丁寧に計算すれば、誰でも正解することができます。

迅速に解く 

しかし、教養試験は試験時間が限られているので、1問に長い時間をかけることはできません。

迅速に意味を理解して、いかに効率よく答えを導き出すかがポイントとなります。

誰でも解くことができるので間違いなく得点源にすべき科目です。

2.試験種別の資料解釈の出題数

これまでの採用試験で、試験種ごとに「資料解釈」が何問出題されたのかまとめました。

  • 地方上級(令和4年度)    :1問
  • 東京都(令和4年度)     :4問
  • 特別区(令和4年度)     :4問
  • 国家一般職(令和2年度)   :3問
  • 国家総合職(令和元年度)  :2問
  • 裁判所職員(令和元年度)  :1問
  • 国税専門官(令和2年度)   :3問
  • 財務専門官(令和2年度)   :3問
  • 労働基準監督官(令和元年度):3問

その年度によって出題数が若干変わりますが、だいたいこのような出題数です。

東京都と特別区はなんと4問も資料解釈が出題されます。

この2つを志望する人は、筆記試験日までに絶対に得点できるよう仕上げておく必要があります。

地方上級や裁判所職員は1問程度と少ないですが、この1点を取りこぼさないようにしましょう。

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3.紹介する参考書・問題集

市販されている資料解釈の参考書や問題集は、他の科目と比べて少ないです。

その中で、今回は以下の6冊をピックアップしました。

  1. 過去問解きまくり!数的推理・資料解釈
  2. 畑中敦子の資料解釈ザ・ベストNEO
  3. 新スーパー過去問ゼミ 文章理解・資料解釈
  4. 畑中敦子の資料解釈の最前線
  5. スピード解説 資料解釈
  6. 公務員試験 合格の500シリーズ 過去問500

順番に紹介します。

①過去問解きまくり!数的推理・資料解釈

⇒ 本気で合格!過去問解きまくり! 【1】数的推理・資料解釈

基本情報

  • 東京リーガルマインドLEC総合研究所公務員試験部
  • ページ数:約140ページ(資料解釈部分) 
  • 問題数:約40問
  • 過去9年間の試験種ごとの出題数が掲載

メリット

【目隠しシートが付いている】
メリットをあげるとすれば、問題を解く際に解説が見えないようにするための、目隠しシートが付いていることです。

デメリット

【問題数が少ない】
この参考書は数的推理と資料解釈の2科目分がまとめて収録されています。
特に数的推理のページ数が多いため、資料解釈の部分はボリュームが少なく、物足りないです。

②畑中敦子の資料解釈ザ・ベストNEO  

⇒ 畑中敦子の資料解釈ザ・ベストNEO

基本情報

  • エクシア出版
  • ページ数:約280ページ 
  • 問題数:約70問
  • 通称:カンガルー本
  • 公務員試験で有名な畑中敦子氏が著者

メリット

【解説が丁寧】
1つ1つの問題に対して、解説が丁寧に記載されています。
だいたい1つの問題に対して、2ページ使って解説がされていますが、中には3ページ使って解説している問題もあります。
【速解テクニックを知ることができる】
なるべく細かい計算が少なくて済むような解法テクニックが紹介されています。
このテクニックを使えば、正攻法で計算するよりも時短に繋がります。

デメリット

【ページによっては解説を隠すのが面倒くさい】
問題の掲載ページによっては、問題のすぐ下とすぐ隣のページの両方に解説が書かれています。
それを見ないように問題を解く場合、隠さないといけない部分が多く、面倒くさいです。

③新スーパー過去問ゼミ 文章理解・資料解釈 

⇒ 新スーパー過去問ゼミ文章理解・資料解釈

基本情報

  • 実務教育出版
  • ページ数:約210ページ(資料解釈部分) 
  • 問題数:約120問
  • 超有名参考書「新スーパー過去問ゼミ」シリーズ
  • 文章理解も約280ページのボリューム

メリット

【過去問の収録数が多い】
他の参考書・問題集に比べ、「新スーパー過去問ゼミ」は過去問の収録数が断然多いです。
100問越えの問題集は他にはないかもしれません。
【ジャンル別にまとめられている】
資料解釈で出題される問題はいくつかのジャンルに分けることができます。
「新スーパー過去問ゼミ」では各ジャンルが章ごとにまとめられており、それぞれの試験種ごとに過去に何問出題されたか表示されています。
そのため、志望先の出題傾向を把握することができ、効率よく学習できます。

デメリット

【解法テクニックの説明がイマイチ】
ある程度は解き方の解説が書かれていますが、数学的な感じで書かれているため少し難しく感じます。

④畑中敦子の資料解釈の最前線 

⇒ 畑中敦子の資料解釈の最前線!

基本情報

  • 株式会社畑中制作事務所・株式会社東京リーガルマインド
  • ページ数:約260ページ 
  • 問題数:約75問
  • 通称:ワニ本
  • 畑中敦子とLEC東京リーガルマインドのコラボ

メリット

【巻末の付録にテクニック集が付いている】
問題をはやく解くためのテクニックが付録としてまとめられています。
このテクニックを実戦で活用することができれば時短に繋がります。
【知名度が高く安心】
ワニ本の第一版が出版されたのは2004年です。
おそらくカンガルー本が出版されるまでは、資料解釈専門の参考書として知名度、使用者数共に一強だったと思います。
今でも人気の参考書の1つです。

デメリット

【ページによっては解説を隠すのが面倒くさい】
カンガルー本と同じです。
問題の掲載ページによっては、問題のすぐ下とすぐ隣のページの両方に解説が書かれています。
それを見ないように問題を解く場合、隠さないといけない部分が多く面倒くさいです。

⑤スピード解説 資料解釈 

⇒ スピード解説 資料解釈

基本情報

  • 実務教育出版
  • ページ数:約300ページ 
  • 問題数:約80問
  • 地方上級・市役所試験レベルがメインターゲット

メリット

【問題が解きやすい、解説が読みやすい】
問題が掲載されているページや隣のページに解説が書かれていないので、答えを隠しながら解くという煩わしさがありません。
しかも、解説が書いてあるページにも、再度問題が小さく掲載されているので、同じページで問題を見ながら解説を読むことができます。
【ジャンル別にまとめられている】
新スーパー過去問ゼミと同様に、問題がジャンルごとに章としてまとめられています。
ただ、章ごとに問題が掲載されているのですが、過去の職種別の出題数が新スーパー過去問ゼミほど明確には書かれていません。
【初歩的な算数や計算方法が付録で付いている】
算数や数学から離れ、初歩的な筆算や割り算、掛け算などの方法を忘れてしまった人に向けて、計算方法を分かりやすく説明したページがあります。

デメリット

【国家総合職向けではない】
本の中にも書かれていますが、この参考書は地方上級や市役所レベルに合わせた過去問を多く掲載しています。
そのため、国家総合職の過去問は少なく、国家総合職を目指す方には物足りないかもしれません。
【少し古い】
2016年に出版されて以降改訂がありません。

⑥公務員試験 合格の500シリーズ 過去問500 

⇒ 過去問500シリーズ

基本情報

  • 実務教育出版
  • ページ数:約25ージ(資料解釈部分) 
  • 問題数:約20問
  • B5サイズの問題集
  • 地方上級、国家一般職など試験種ごとに発売されている

メリット

【他の科目の底上げもできる 】
教養試験の全科目が収録されているので、他の科目と併せて底上げの意味で使用するのはあり。

デメリット

【問題数が少ない】
教養試験の全ての科目の過去問が1冊まとめられています。
そのため、過去問500のシリーズによって若干違いますが、掲載問題数が少ないです。
【解法テクニックなし】
解説がシンプルに短くまとめられているため、解法テクニックを学ぶことができません。

4.オススメは「畑中敦子の資料解釈ザ・ベストNEO 」

それぞれ、何を基準に参考書・問題集を選ぶかは人それぞれです。

解説の丁寧さで選ぶなら(1問1問理解しやすい)

  1. 畑中敦子の資料解釈ザ・ベストNEO
  2. スピード解説 資料解釈

掲載問題数で選ぶなら(数をこなすことができる)

  1. 新スーパー過去問ゼミ 文章理解・資料解釈
  2. スピード解説 資料解釈

優れた解法テクニックを身に付けたいなら(時短に繋がる)

  1. 畑中敦子の資料解釈ザ・ベストNEO
  2. 畑中敦子の資料解釈の最前線

試験種ごとの出題傾向を知りたいなら(効率良く勉強ができる)

  1. 新スーパー過去問ゼミ 文章理解・資料解釈
  2. スピード解説 資料解釈

そして、私の一番のオススメは「畑中敦子の資料解釈ザ・ベストNEO」です。

⇒ 畑中敦子の資料解釈ザ・ベストNEO

やはり、先に挙げたメリットの「解説が丁寧」、「速解のテクニックを学ぶことができる」の2点が大きいです。

良本です。

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