今回は「公務員試験の筆記試験では、5択のうち、答えは選択肢の何番に多いのか」を調査しました。
調査の結論は、「正解が均等に分かれている試験種もあれば、正解に偏りがある試験種もある」です。
【この記事を書いた人】
・政令市の消防士と行政職、町役場を経験
・公務員試験は独学・予備校両方で合格を経験
・YouTube ⇒ ハチサン公務員
★目次
- 分からない問題に遭遇
- もしかしたら正解率が違うかも
- 調査内容&結果
- 調査結果のまとめ
1.分からない問題に遭遇
♦まずは推測
公務員試験の過去問を解いていくと、分からない問題が出てきますよね。
もちろん試験本番でも分からない問題に遭遇するはず。
そんな時、まずは問題文と選択肢から答えを推測します。
問題に対する知識がなかったり、意味が分からなかったりしても、問題や選択肢を見て答えを推測できる場合があります(それについてはまた今度紹介します)。
♦適当に選択していた
しかし推測もできない、全く見当がつかない問題もありますよね。
それだけでなく、時間との戦いである公務員試験の場合、他の問題を解くことに時間を取られてしまい、行き着くことすらできない問題もちらほら発生します。
そんなとき、ほとんど人の場合は解答用紙を空白にはせず、適当にマークシートを塗りつぶすと思います。
私も試験を受けるときは適当に選択肢を選んでいました。
【関連記事】
⇒ 公務員試験に合格するコツ!情報を制するものは試験を制する!
2.もしかしたら正解率が違うかも
♦均等なら正解確率20%
筆記試験の選択肢は①~⑤番まであるので、適当にマークした場合、正解する確率は5分の1。
それぞれ20%ですよね。
しかし私は、受験生として適当にマークしていた当時から、少し気になることがありました。
それは、「本当に各選択肢の正解数は均等に5分の1なのか」と。
ひょっとしたら選択肢によって、正解になりやすい選択肢と、正解になりにく選択肢があるんじゃないか。
♦ずっと気になっていたので調べてみることに
実際に「〇番を選ぶと正解の確率が高い」など噂を聞いたことはありますが、根拠のない噂ばかりでした。
ずっと気になっていましたが、公務員受験生だった当時、自分で調べようと思っても勉強で忙しく、そんな暇はありませんでした。
その後も悶々としながら、分からない問題は適当にマークしていました。
時は経ち、公務員試験の情報を提供するようになった今、私はずっと気になっていた「何番の選択肢の正解率が高いのか」ということを調べることにしました。
この記事を見た受験生の正解率が、0.1%でも上がると嬉しいです。
3.調査内容&結果
筆記試験で実際に出題された問題で「正解の選択肢は何番が多かったのか」について調べました。
データが少ないとあまり正確な調査にならないので、数十問、数百問ではなく、全部で1,703問の過去問をチェックしました。
チェックしたのは過去問が公表されている試験のうち、以下の4つの試験です。
- 国家一般職
- 特別区
- 東京消防庁
- 警視庁
調査前の私の予想は「実際には正解の選択肢にバラつきがなく、答えは均等に分かれる」というものです。
正解が選択肢の①~⑤番に均等に分かれる場合、それぞれの正解割合は20%になります。
それを踏まえ、試験ごとに調べた結果を紹介します。
♦国家一般職
調査問題数:1,000問
驚いたことに、正解は均等に分かれてはおらず、選択肢に偏りがあることが分かりました。
一番正解数が多い選択肢は3番、一番正解数が少ない選択肢は1番、正解数の差はなんと41問もあります。
割合的には4.1%の開きがありました。
3番の正解率が21.7%と高いですが、それ以上に1番の正解率が17.6%とかなり低いことが分かります。
国家一般職の筆記試験で、全く分からない問題の選択肢を選ぶ場合、3番もしくは4番を選択することで、正解する可能性がほんの少し上がるという結論。
♦特別区
調査問題数:309問
特別区の筆記試験の場合は、正解の選択肢にバラつきがなく、ほとんど均等に正解が分かれています。
残念ながら、どの選択肢を選んでも正解する確率はあまり変わりません。
強いて言えば、正解が均等に分かれているので、自分があまり選択していない番号を選択するといいかもしれません。
♦警視庁
調査問題数:349問
警視庁の場合、際立って正解率が高い選択肢はありませんでした。
一方、選択肢①番を見ると、ここだけ割合が約2%低いことが分かります。
つまり警視庁の筆記試験で迷った場合、1番以外の2~4番を選ぶことで、ほんの少し正解率は上昇します。
♦東京消防庁
調査問題数:45問
調査数が少なかったため、かなり正解割合に開きが出てしまいました。
また、改めて追加で調べようと思います。
このデータは参考程度に見てください。
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4.調査結果のまとめ
調査の結果分かったことは「正解がおよそ均等に分かれている試験種もあれば、正解に偏りがある試験種もある」ということです。
- 国家一般職:3番の正解率が最も高く1番の正解率が最も低い
- 特別区:正解の選択肢は均等に分かれておりその差はほとんどない
- 警視庁:1番の正解率が最も低い
しかし、分からない問題に遭遇した場合はいろんな知恵を絞って、まずは、かもしれないという選択肢を選びましょう。
考えても全然分からない問題や、時間が足りずに見てもいない問題などは、この結果を参考に正解率の高い選択肢を選ぶといいかもしれません。
♦反省点
国家一般職と特別区、警視庁の試験については十分な結果を得ることができましたが、東京消防庁については調査数がまだまだ足りないと感じました。
東京消防庁の筆記試験は、さらに問題数を増やして調べようと思います。